阪神・大山 変わらない真面目さ 大親友がエール「優勝と悠輔にはタイトル取ってほしい」
「阪神2-1巨人」(16日、甲子園球場)
阪神・大山悠輔内野手(27)の白鴎大時代のチームメートで、社会人野球の三菱重工Eastに所属する龍幸之介さん(28)が、親友の素顔を明かした。卒業して5年の月日が流れたが、現在も頻繁に連絡を取り合うという2人。龍さんは「タイトルを取ってほしいですね!」と期待を込めてエールを送った。
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大山を象徴する一つのエピソードがある。何年か前に2人で食事をした後の帰り道。交差点で赤信号を目の前にした時、大山が歩く足を止めてボソっと言ったという。
「俺は行かない。こういうのが(野球に)つながると思うから。絶対に信号無視なんてしないよ」
当然のことと言えば当然のこと。ただ、真剣な表情で「絶対に…」と話しながら横断歩道の前に立つ大親友を見て、龍さんはうれしい気持ちになったそうだ。「悠輔は何も変わっていないな…って思います。お金をいっぱい稼いで身に着ける物は変わったかもしれないですけど、中身は全然(変わらない)。本当に真面目なんです」
初対面は大学入学前。一緒に素振りをする機会があり、すぐに意気投合した。卒業までの4年間は「周りに引かれるほど毎日一緒でした」と練習、授業、寮の部屋も隣同士で“ニコイチ”だったという両者。4年時には龍さんが主将に就任した。「僕は口で言うタイプだったんですけど、悠輔はプレーで引っ張るタイプでした」と2人でチームを支えた。
ドラフト会議当日は練習後に仲良く行きつけのパン屋へ。緊張で心臓バクバクの大山に「どんな結果になっても大丈夫だよ」と声を掛け、阪神から1位指名を受けた後には約束通り肩車をして祝福した。「ケンカもしたことないんですよ(笑)」。今も「大親友ですね。一生付き合っていくと思っています」と関係性は変わらない。
「全力疾走する姿も昔から変わらないですね。打てない時も貫き通す姿は見ていてかっこいいなと思います。とにかく優しくて、悠輔を悪く言う人は見たことがない。後輩たちからも慕われていました。まだ僕もプレーヤーとして野球をやっているので、刺激を受けていますね。シーズン中は毎日成績をチェックしています(笑)」
そして、元々虎党だという龍さんの願いは2つだ。「阪神に優勝してほしいです。悠輔にはタイトルを取ってほしいですね!」。誰よりも応援している。