阪神・渡辺 プロ初星!鷹戦力外からはい上がった左腕 気迫見せつけた10戦連続0封

 「巨人3-10阪神」(30日、東京ドーム)

 ウイニングボールを手にした遅咲きの苦労人に、スタンドから惜しみない拍手が送られた。2番手で登板した阪神・渡辺が、1回無失点で念願のプロ初勝利をつかんだ。

 迷いなくいった。同点の六回からマウンドへ。先頭の代打・広岡に左前打を浴び、無死一塁で巨人は送りバントを選択。「ある程度、この辺の打球はセカンドへ」と投手前に転がった打球を素早く二塁へ送り、際どいタイミングでアウトにした。

 積極果敢なフィールディングでピンチの芽を摘むと、代打・若林、吉川を連続空振り三振。「やるべきことができた。ピッチング自体もよかった」。直後の攻撃で味方が一挙6得点。気迫あふれる投球で勝ち越しへの流れを作った。

 26歳で育成選手としてプロ入りし、戦力外通告も経験。30歳となり、5年目でようやくつかんだ1勝目だ。「まさか自分が(ウイニング)ボールを手にするとは自分でも思っていなかった」。この日はソフトバンク時代の監督である工藤公康氏(58)が解説で来場。幼少期に憧れた投手でもあり、「ホークスで監督をされている時は結果を出すことができなかった。工藤監督の前で、成長した姿を見せられてよかった」と感慨に浸った。

 これで10試合に登板し、いまだに防御率0・00とさえ渡る変則左腕。記念球は「心配も迷惑もかけてここまで来ましたので、家族に送りたい」。初勝利をきっかけとし、巻き返しに欠かせないピースとなっていく。

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