阪神が育成選手の才木浩人投手（２３）を近日中に支配下登録することが３日、分かった。２０年１１月に右肘トミー・ジョン手術（右肘内側側副靱帯再建術）を受け、同年オフに育成選手として再契約。２年ぶりの支配下復帰となる。

　才木は２０１６年度ドラフト３位で入団。１８年には高卒２年目ながら１４試合に先発して６勝を挙げる活躍を見せた。翌１９年も前半戦で２勝を挙げたが、２軍落ち後、５月のウエスタン先発時に右肘の違和感を訴えて緊急降板。以降は１軍登板がなく、翌年に手術へ踏み切った。

　リハビリを乗り越えて、順調に右肘は回復。手術から１年後となる昨年の秋季練習中にはシート打撃に登板した。術後３度目の先発となった１日のウエスタン・ソフトバンク戦では、５回１／３を２失点（自責０）と好投。平田２軍監督から「本来の球の力が戻って、スタミナもついてきている。言うことないね」と絶賛された。

　一時は危機的な状況に陥った阪神先発陣だが、藤浪、伊藤将のコロナ感染からの復帰も近い。１日の巨人戦で今季初勝利を挙げた高卒３年目の西純もいる。また一人、楽しみな逸材が加わり、先発陣が充実してきた。

　◆才木浩人（さいき・ひろと）１９９８年１１月７日生まれ、２３歳。兵庫県出身。１８９センチ、８８キロ。右投げ右打ち。投手。須磨翔風から２０１６年度ドラフト３位で阪神入団。１７年１０月５日・中日戦でプロ初登板（救援）。１８年は登板２２試合で６勝１０敗１ホールド、防御率４．６１。２０年１１月に右肘のトミー・ジョン手術を受け同年１２月に育成契約。昨年は１、２軍共に登板なし。