阪神 鬼門バンテリンで貧打負け 2点目取れず今季最短2時間23分で連敗
「中日2-1阪神」(7日、バンテリンドーム)
前夜、中日・大野雄に「10回完封」を食らった阪神は大幅に打線を組み替えて臨んだものの、中日5投手の継投の前に1点を奪うのがやっと。今季、バンテリンドームでは5戦全敗となった。あまりの貧打線ぶりに「きっかけが欲しいけど、見つからない」と矢野燿大監督(53)のぼやき節も止まらない。
ちょっとした“味付け”も、鬼門のバンテリンドームでは大した効果を示さなかった。
6日には中日・大野雄に、あわや完全試合を食らう形での完封負けを喫し、直近4試合で3度のシャットアウト負け。井上ヘッドコーチが「ちょっとこう…味付けしなきゃいけない」と予告していた通り、極度の貧打を解消すべく、この日は打線をいじってきた。
19打席無安打の大山を4→6番に降格。中日先発の左腕・松葉を意識して右打者の熊谷、山本、小野寺をスタメンに並べた。二回に大山が“ポテン適時打”で同点としたものの、三回に再びリードを許すと、わずか1点ながら、もう阪神打線に反攻する力はない。今季チーム最短となる2時間23分であっさりと試合は幕を閉じた。
右足コンディション不良のマルテは2軍でようやく実戦復帰したばかりで、糸井もスタメンに名を連ねられる状態には戻っていない。打線の核となるべき面々を欠く上に、大山を筆頭とした不振…とはいえ、さすがに中野、佐藤輝、山本のクリーンアップでは迫力を欠いた。
「打順を変えたり、選手を代えたり…きっかけが欲しいところなんやけど、なかなかそういうのが見つかってこない」。出口の見えない状況に、矢野監督の表情もさえない。「早々に1試合2試合でっていうのはあれなんで…そこらへんは考えます」。井上ヘッドコーチはマルテの早期昇格を示唆したが、なにか起爆剤となる存在が欲しいのは確かだ。
今季バンテリンドームでは5戦全敗となり、同球場における今季のチーム打率は・142。すべて1得点以下で敗戦だ。9回1/3を1失点と奮闘した6日の青柳をはじめ、中継ぎも含めた投手陣が踏ん張ってくれているだけにむなしさは増す。
「試合は待ってくれないんでね。一人一人が状態を上げて、まずは出た選手が頑張っていくというところじゃないかなと思うけど」。指揮官の言う通り、すぐに次の試合はやってくる。8日の中日先発は、前回対戦で1失点完投を許した右のエース・柳。厳しい戦いは続く。