阪神・糸井「神走塁です」“神の手”でかいくぐった6点目ホーム
「DeNA1-8阪神」(15日、横浜スタジアム)
“神の手”でホームに触れた阪神・糸井は両手を大きく横に広げた。超満員のスタジアムが息をのむ中、球審の判定もセーフ。勝利を決定づける追加点に、白い歯がキラリと輝いた。
「いやもう神走塁です(笑)。キャンプでああいう練習もしてきたので、いいスライディングができました」
ご満悦で振り返ったのは五回だ。1点を加え、なおも1死一、三塁からウィルカーソンがセーフティースクイズを敢行。ゴロが一塁前に転がったと同時にスタートを切ると、捕手・戸柱のタッチを巧みにかいくぐり、左手で6点目のホームを奪った。
走塁だけではない。二回先頭では死球で出塁し、近本の左越え二塁打で生還。三回は1死二塁から中前打で好機を拡大した。五回には無死一塁から四球を選んだ。「精いっぱいやってくれている。四球を選んだりつなげたり。嘉男(糸井)らしさが出てると思う」と矢野監督も最敬礼だ。
近大の後輩・佐藤輝との本塁打パフォーマンスも今や虎の名物だ。糸井は「僕も(本塁打を)打ちたかった」と悔しがり、「テル(佐藤)とアベックしたい」とモチベーションにしている。“ぎっくり腰”からスタメン復帰して3試合目。糸井の復活と共に打線は活気づいてきた。「僕も必死にやるだけ」。ベテランの力が若いチームを支えている。