【岡田彰布氏の眼】打者と走者がサイン確認せず 阪神は当たり前のことから再確認を

 「阪神2-1巨人」(21日、甲子園球場)

 阪神が連敗を止めた。序盤に2点を奪うと自慢の投手陣が巨人打線の反撃を1点に抑えて逃げ切った。接戦を制した阪神だが、デイリースポーツ評論家の岡田彰布氏(64)は三回の攻撃でのあるシーンを問題視。「サインを確認することは当たり前」と厳しく指摘した。

  ◇  ◇

 阪神の戦いを見て、勝ち負けよりも気になったことがある。顕著だったのは三回だ。

 先頭のマルテが中前打を放ち、佐藤輝が打席へ向かった。この場面で藤本三塁ベースコーチは、佐藤輝が見ていないタイミングでサインを出していた。

 さらに佐藤輝が左前打を放って無死一、二塁で大山が打席に立つと、今度は藤本コーチがサインを出すタイミングで、二走・マルテが背中を向けて靴紐を結び直してサインを見ていなかった。

 この場面は1死二、三塁など走者を1つでも前の塁に進めたいが、大山を普通に打たせて左飛に終わり、走者を進められなかった。続く1死一、二塁では糸井にサインすら出ていなかった。続く2死一、三塁での糸原も同様だった。

 そもそもサインを確認することは当たり前のことだ。巨人は打者と走者がきっちりサインを確認し、主力にもバントさせるなどチームとして戦い方が徹底されている。チーム内での決まり事をきっちり徹底できているか、できていないか、差が出ていると感じたシーンだった。それが順位にも表れているのではないか。

 また無死一、二塁であれば、安打が出なくても点を取れる可能性は高い。だが、阪神ベンチは普通に打たせるだけだった。相手からすれば警戒する必要がないため、打者との勝負だけに集中できる。

 本来なら3、4点を取って楽に戦える展開に持ち込めそうだったが2点にとどまり、二回まで51球を投げていたシューメーカーを立ち直らせてしまった。

 今季は「打者が打てば勝つ」、「打たなければ負ける」という試合が続き、11度の完封負けを喫している。二回に8番・長坂がスクイズを決めたが、今はクリーンアップでも安打が出るとは限らない。だからこそ三回のような場面で、ベンチから点を取れるように選手を後押ししてやらなければならない。

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