矢野阪神劇場に甲子園熱狂 藤浪投入、スクイズ、超積極的采配で大逆転「今シーズン一番うれしい」

 「阪神9-7日本ハム」(3日、甲子園球場)

 阪神・矢野燿大監督(53)の執念がドラマチックな大逆転を呼び込んだ。今季最多4万2574人が詰めかけ、大注目を集めた新庄ビッグボスの甲子園凱旋(がいせん)。虎将として、本拠地で主役を譲るわけにはいかなかった。

 試合後の第一声は、「いやあ、興奮してます」。ベンチに残っていた野手は片山だけ。チーム全員でつかんだ会心の勝利に、「今シーズンの中でも一番うれしいゲーム」と満足そうに振り返った。

 2点を追う八回。大山のソロ、代打・山本の適時打で同点に追いつくと、ビッグボスのお株を奪う奇襲を仕掛けた。1死満塁から島田の2球目にスクイズを敢行。惜しくもファウルになったが、三回無死満塁から敵将に許した作戦をお返しした。魂が乗り移ったように島田は決勝の押し出し四球をゲット。こん身のガッツポーズに、ベンチのナインも拳を突き上げて歓喜した。

 継投も勝因の一つだった。先発・ウィルカーソンの3回KOを受けて、6点ビハインドの四回から連投となる藤浪を2番手で投入。「いい意味であそこで流れを変えてくれるのが晋太郎」。狙いは的中。藤浪が2回無失点の好投でつなぐと流れが変わり始めた。

 この試合までに野手全員を集めて就任以来のテーマある「超積極的」を再確認。自身も采配を見直した。

 5月26日・楽天戦。0-0の八回2死二塁で二走・長坂に代走を送らず、続く近本の左前打で長坂が本塁憤死。得点機を逃して敗れた。「あそこは『まだ行けるんじゃないか』、『まだ代えどころがある』と思った。自分でも反省して、あのゲームから『行くべきところは行く』っていうところは反省した」という。まだまだ戦える。ペナントレースの流れを変える1試合にしたい。

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