阪神・青柳 シーズン防御率0点台へ 70年村山以来の快挙に挑む「投げ負けない」

 さらなる偉業達成へ、加速する。現在、防御率0・89の阪神・青柳晃洋投手(28)が16日、甲子園での全体練習に参加し、先発する17日・DeNA戦(甲子園)に向けて調整した。防御率0点台でシーズン完走となれば、1970年・村山実以来、2リーグ分立後ではNPB史上2人目の快挙。前回登板でノーヒットノーランを達成した今永との投げ合いを制し、大記録達成へまい進する。

 梅雨の曇り空の下、青柳は汗を拭いながら短ダッシュを繰り返した。交流戦では、先発で史上2人目となる防御率0・00でフィニッシュし、また一つ勲章を手に入れた背番号50。真の虎のエースになるべく、次なる偉業達成も視界に捉えた。

 「自分のピッチングだけじゃなくて相手も考えたピッチングをしないといけない」。交流戦とは違い、幾多も対戦してきた相手との戦いが再開する。現在、9試合に登板して防御率0・89。規定投球回に達して防御率0点台でシーズンを終えたなら、1970年・村山実(阪神)以来であり、NPB史上2人目の快挙となる。交流戦前も貫禄の投球を見せ、勝ち星、防御率、勝率で投手3冠に君臨する右腕にとっては、不可能ではない偉業だ。

 リーグ戦再開後の“開幕戦”となる17日・DeNA戦(甲子園)では、7日・日本ハム戦でノーヒットノーランを達成した同期で同学年の今永との投げ合いになる。「DeNAのエースとして投げている。エース級と当たるときは投げ負けないようにと常に思っているので」と虎のエースとして対抗心を燃やした。ノーノー男を駆逐することができれば、大記録達成に向けてさらに勢いは増す。

 昨年の交流戦後は5連勝。現在も4連勝中であり、好調なまま“旬”な時期を迎えた。それでも、昨年から5連勝中のDeNA打線を「得点力がある攻撃的なチーム」と警戒。牧、宮崎といった右打者に加え、左の好打者・佐野も待ち構える強力な布陣だが、矢野監督は「ヤギ(青柳)のピッチングを一番大事にしてくれて、ヤギらしく投げてくれれば」と期待を込めた。

 「気合を入れて頑張りたいと思います」。再スタートとなる大事な一戦。いつも通りの快投で勝利に導き、自身とチームを上昇気流に乗せる。

 ◆シーズン防御率0点台の投手 2リーグ分立後、規定投球回数をクリアしシーズン防御率を0点台で終えた投手は1970年の阪神・村山実だけで、歴代10位の0.980。1リーグ時代を含む同1位は43年、巨人・藤本英雄の0.73。阪神では大阪タイガース時代の36年秋に景浦将が0.79で同2位。37年春は0.931で同8位に入っている。

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