阪神・大山の無双支えた“新兵器”キレダスバットの正体とは-
阪神・大山悠輔内野手(27)が導入している“新兵器”は「キレダスバット」と呼ばれるトレーニング用バットで、試合前のティー打撃で活用。「日本生命賞」を受賞するほどの活躍を見せたセ・パ交流戦中に使用して、躍動を支えていた。今回は製造する株式会社Smile Plannerの津口竜一社長(43)にバットの効果や性能について取材した。
試合前の打撃練習、大山の両手には必ず黒色とオレンジ色で配色されたバットが握られていた。新井1軍打撃コーチも見守る中、ティー打撃で黙々と打ち込みに励む。欠かせないルーティンを支えているそのバットの正体とは-。株式会社Smile Planner・津口社長が明かしてくれた。
「今年から販売を開始しましたキレダスバットです。NPBの選手にも使っていただいて大山選手の他には巨人の岡本和選手、坂本選手、小林選手なども使用されていますね」
球界の名選手たちも活用するアイテム。通常の形状で重量も約850グラムだが、バットの先端部に重心が偏っている「超トップバランス型」であることが大きな特徴だ。
ティー打撃やロングティー専用のいわゆるトレーニングバット。重量はやや軽量でも、重心がトップに偏っていることで「重く感じられると思う」と津口社長。「トップバランスのバットなのでしっかりヘッドを効かせて、ボールに力を伝える感覚で打たないといけない。自分の感覚を確認してから(試合用で使う)バットを振る方法を推奨しています」と力説した。
ヘッドを大きく使い、円運動を最大化したスイングの習得を目指すだけではなく、スイングスピード、打球速度の向上にも役立つそうだ。大山も「(試合前の打撃練習は)いろいろ確認しながらやっています。どうすればもっと良い成績を残せるだろ…とかそういう気持ちが大事だと思うので」と、飽くなき向上心で鍛錬を重ねる。
現時点で6月の月間打率は・367、9本塁打、22打点と好成績が並ぶ。前カードのDeNA3連戦中にはこのバットを高山に貸すような場面もあり、大山の中でも確かな手応えをつかんでいることは間違いないだろう。
月間打率・182だった5月からの軌道修正の裏側には、キレダスバットの存在があった。21日からは今季未勝利と苦戦する広島3連戦。絶好調の大山が風向きを変える。(デイリースポーツ・関谷文哉)
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