阪神 2軍春季Cも沖縄 23年から安芸撤退!1軍と“合体”で全軍底上げ

 来春からファームがキャンプを行う具志川野球場と関連施設(うるま市提供)
 具志川野球場(うるま市提供)
 具志川ドーム(うるま市提供)
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 阪神は21日、来年から2軍の春季キャンプを沖縄県うるま市の「具志川野球場」で開催することで、同市と合意したことを発表した。取材に応じた百北幸司球団社長(61)は1、2軍ともに沖縄本島内でキャンプを行うことで、多大なメリットが生まれることを強調した。春季は高知県安芸市から撤退する形になるが、今年から再開予定の秋季キャンプは引き続き同市での実施を予定している。

 長年進めてきたプロジェクトが、ついに実現の時を迎える。阪神は星野政権下の2003年から、1軍1次キャンプを沖縄県宜野座村で実施。12年からは高知県安芸市で行っていた2次キャンプを撤退し、宜野座村に約1カ月間、腰を据える形が定着した。

 以降は1軍が沖縄、2軍が高知というスタイルを取ってきたが、今回の2軍キャンプの沖縄実施は球団にとってメリットの多い移転となる。

 ▼簡単に選手の入れ替えが可能に 最大の利点はこれだろう。特にコロナ禍においては1、2軍の入れ替えは、ほぼ皆無の状態に。百北球団社長は「時間的、物理的に距離が離れていることで大変さがあった」と話した。また近年は1軍キャンプの人数を増やす傾向にあり、今春の2軍ではけが人続出などで、紅白戦を組むことが困難な状況に陥った。宜野座と具志川は距離にして30キロ強、高速道路を使って30分程度で移動ができ、緊急時の対応も可能になる。

 ▼1、2軍首脳の連携も密に 首脳陣の視察も簡単にできる。「例えば1軍監督がファーム球場に行って現認して、『明日から宜野座村来いや』みたいなことができるのも非常に大きい」と百北社長。監督、コーチが直接やり取りができ、自らの目で見て判断を下すことができる。

 ▼実戦の充実 今春時点で、春季キャンプを高知県内で行っていたのは他に西武2軍のみ。社会人や独立リーグとも練習試合を組んでいた。「沖縄には大半の球団が来ており、そのあたりもやりやすい」と百北社長。

 ▼気候の違い 2月の安芸は寒い。時には雪がちらつくこともある。温暖な沖縄への移転は、リハビリ組も多い2軍キャンプでは、よりメリットが生まれる。

 具志川野球場は運動公園内にあり、多目的球技場やドーム型の屋内練習場も併設。今年まで楽天2軍が、過去には韓国球団もキャンプで使用していた。「うるま市さんとは、スポーツ振興、社会貢献活動の面でも手を携えて長期的な視点でともに取り組んでいきたい」と百北社長。

 25年には尼崎市の小田南公園に完成する新施設に2軍は拠点を移す。育成に力を注ぎ“常勝の虎”を目指すために、球団は着々と手を打っている。

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