【中田良弘氏の眼】華やかな舞台での真剣勝負は見応え十分
「マイナビオールスターゲーム2022・第1戦、全パ3-2全セ」(26日、ペイペイドーム)
昔のオールスターといえば、投手は真っすぐしか投げちゃいけないというような『暗黙の了解』があったんだけど、則本や戸郷がフォークで三振を取り、小野がスライダーなどで3者連続三振に仕留めるなど、華やかな舞台で繰り広げられる真剣勝負は見応え十分だった。
その中で、青柳はシーズン中より力で押すなど、球宴モードの投球にも魅力があった。山川には完璧に打たれてしまったけど、今回の登板で直球への自信を深めつつ、ゴロを打たせる投球に磨きがかかっているところも証明できた。
私も1990年の球宴に出場させてもらったけど、一流選手が集う舞台っていうのは本当に勉強になる。初出場で気を使いすぎてとても疲れたんだけど、巨人の西本(聖)さんはマイペースでね。こんな環境下でも自分のペースを貫けるという心の強さを学ばせてもらった。
また、他球団の選手と同じベンチで過ごす数少ない機会。何気ない会話に飛躍のヒントが隠されているかもしれない。真剣勝負とは別に、自身の成長にプラスとなるであろうコミュニケーションも大事にしてもらいたい。