阪神逆転G倒 佐藤輝が汚名返上の同点タイムリー!挟殺プレーのミスをバットで取り返した

 6回、佐藤輝は左前に同点適時打を放つ(撮影・山口登)
 4回、三走・重信(中央)を三本間で挟むも、梅野の送球を三塁手・佐藤輝が捕球し損ね失点する
 9回、梅野が右前適時安打を放ち、ベンチ前で喜ぶ佐藤輝
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 「巨人3-6阪神」(2日、東京ドーム)

 意地の一打でミスを取り返した。阪神・佐藤輝明内野手(23)が六回1死二塁から、左前に同点適時打。四回に挟殺プレー中の失策で一時逆転を許していただけに、バットで汚名を返上し、逆転勝利に結び付けた。二回に先制の22号ソロを放った大山悠輔内野手(27)とのアベック打点はこれで15連勝。大逆転の夢は諦めない。

 4番の意地が詰まった一打だった。自らの拙守が絡んで1点を追う展開となった六回、1死二塁で打席には佐藤輝。カウント1-2と追い込まれてからの4球目、メルセデスの147キロ直球を左前にはじき返した。二走・島田が快足を飛ばして生還。若き主砲は一塁ベース上で両手をパーンとたたき、感情を爆発させた。

 「もう食らい付いていっただけです、はい。しっかり前を向いて、追いつくチャンスだったので、しっかり食らい付いて、いい結果になって良かったです」。4番らしく守備のミスをバットで取り返した。

 「しっかり話し合って、同じミスがないようにやるだけです」と振り返った痛恨の拙守は四回だった。走者一、三塁での挟殺プレーで失点につながる失策を犯した。三走・重信を三本間で挟んだが、捕手・梅野からの送球を捕球し損ねた。バックアップに入った左翼・大山も本塁へ悪送球して2者が生還。一時逆転を許してしまった。

 六回の打席は執念だった。強い責任感と集中力が生んだ同点打で、手放しかけた試合の流れを再び引き寄せた。同時に「島田さんがよく走ってくれました。ありがとうなぎ」とニックネームの「うなぎ」にかけて、島田の走塁に感謝。チーム内で恒例化しているフレーズで逆転へのムードを盛り上げた。

 二回に先制ソロを放った5番・大山とアベック打点をマークした試合の連勝は15まで伸びた。7月22日・DeNA戦(甲子園)以来で後半戦は初。この日はまさかのアベック失策を記録したが、4、5番コンビの打点がきっちり勝利につながった。

 7月31日・ヤクルト戦(甲子園)は村上に3打席連続被弾で連勝が5で止まった。エース・青柳を立てた大事な長期ロード初戦で再び貯金を今季最多タイの2に戻した。佐藤輝は「チーム全体でつないで勝てたので、いい形で1戦目を取れた。チーム状態はいいと思います」と前を向く。奇跡のドラマを起こすには、チーム一丸で食らい付いていくしかない。

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