阪神・藤浪 完全復活星!7回1失点2勝目 最速157キロ直球で7奪三振に自信

 7回、2死一塁、三好を空振り三振に斬り雄たけびをあげる藤浪(撮影・飯室逸平)
 気迫の投球を見せる藤浪
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 「中日1-5阪神」(27日、バンテリンドーム)

 マウンド上で見せる表情に余裕と自信が漂う。阪神・藤浪晋太郎投手(28)が7回5安打1失点の好投で自身連勝となる2勝目を挙げ、中日・小笠原との甲子園優勝投手対決を制した。制球に苦しみ、袋小路に迷い込んでいた過去の姿はもう、どこにもない。藤浪、完全復活だ-。

 感情むき出しの姿が完全復活の証しだ。3-1の七回2死一塁。藤浪は代打・三好から153キロ直球で空振り三振を奪うと、両拳を握り、ドーム中に響くほどの雄たけびを上げた。

 「相手の先発投手の小笠原君もすごい粘って気持ちを入れてピッチングをしていたので、自分も負けないようにと思って七回もマウンドに上がりました」

 豪快かつ繊細な読みで2勝目を飾った。前回20日・巨人戦はスプリットを決め球に5奪三振。この日の中日打線は「フォークのケアが強い」と察知すると最速157キロをマークした直球で全7奪三振。「自分のパターンだけではなくて、相手を見てできている。いい傾向」と自信を漂わせた。

 7回5安打1失点、2四球。その数字以上にマウンドでの振る舞いが頼もしい。右打者の内角への大きな抜け球がなくなり、首をかしげて腕の振りを確認するしぐさもない。完全復活を疑う余地はない。

 プロ10年目。前日、1軍に初合流したドラフト1位・森木の姿に「元気だな。自分も年を取ったと思う」と話したように、チームではすっかり中堅だ。昨秋は「才木が今一番すごい球投げてますよ!」と興奮。トミー・ジョン手術から復活を目指す後輩のボールに衝撃を受けると同時に順調な回復を喜んだ。才木だけでなく、西純、高橋も「えぐいボールを投げる」とポテンシャルに脱帽。ローテを争うライバルだが、切磋琢磨(せっさたくま)できる仲間でもある。高いレベルで競い合い、藤浪もようやく最前線に戻ってきた。

 28日には、いよいよ森木がデビューを飾る。自身は9年前の3月31日・ヤクルト戦(神宮)でプロ初登板初先発。6回2失点(自責1)と好投しながら、黒星を喫した。「頭真っ白ということもなかったですし、割と落ち着いてマウンドに入っていた」。当時を振り返り、球団史上初となる高卒新人による初登板初白星を狙うルーキーにエールを送った。

 「深く考えない方がいいかなと思います。一生に一回のプロ初登板なので、思い切ってやってほしい」

 9歳下の後輩へ向けた優しいまなざしも、たくましく映った。

 ◆2失点以下好投 藤浪は先発転向した8月6日・広島戦(マツダ)以来、4試合連続で2失点以下と好投を継続。

 ◆2戦2連勝 藤浪は8月20日に続き2戦2連勝。2戦2勝は21年4月9日・DeNA戦、16日・ヤクルト戦以来。中日戦の勝利は18年9月29日(ナゴヤドーム)で完封して以来。

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