岡田彰布氏 現役ドラフトのリスト作りは選手の意思を尊重させる形がいいのでは
阪神、オリックスで監督を歴任したデイリースポーツ評論家・岡田彰布氏(64)が、自身の経験を基に球界の話題を深掘りする「岡田辞典」。297回目は、今オフから開催される見通しとなっている現役ドラフトについて語った。
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今オフから現役ドラフトが開催される見通しみたいやな。まだ詳しい情報が出てへんけど、各球団は2人以上のリストを提出して、最低1人以上が他球団へ移籍することになるようやな。
今は詳細を詰めてる段階みたいやけど、俺が気になっとるのはリストに入った選手には、リストに入ったかどうかを伝えられるのかということやな。
現役ドラフトは戦力外通告が終わって、保留者名簿の公示後に開催されると聞いた。ということは、球団が来年も契約する意思がありながら現役ドラフトのリスト入りさせた選手は、その時点では「トレード要員」や「来年の戦力外候補」に近い位置付けということになるわな。
選手に伝えないまま情報が漏れたりすると、リスト入りした選手は「オレはもう必要ないんやな」という気持ちになってしまう。そんな状態では、次のシーズンへ向けて野球するモチベーションにならんと思うで。球団がリストを作るなら、ちゃんと選手に理由を伝えてあげるべきやわ。
だから、俺はリスト入りしたい選手に自分で手を挙げさせて、球団はそれを踏まえた上で、リストを作成する形がええと思うよ。今の球団を出たくない選手もおるやろうから、手を挙げる選手がおらん可能性もあるけどな。でも、選手は自分で希望してリスト入りしたら、獲得されなくても納得できるやろう。
最近のトレードを見てると、お互いの目的が完全に一致したトレードは、ほとんどないんとちゃうか。各球団の編成担当は2軍戦からチェックして選手の力は把握しとるし、球団側も出したくない選手はおるからな。選手会は現役ドラフトで「出場機会に恵まれない選手の移籍を活性化させたい」という考えなら、リスト入りする選手は球団が選ぶより、選手の意思を尊重する方がええ形になるんとちゃうか。
ただ、リスト入りできる条件は決めんとあかんよな。「年齢」、「プロ入り年数」、「1軍での出場試合数」とか、明確な基準を作らんとあかん。来年以降は改良されていくんかもしれへんけど、選手の意思を尊重した形にしていってもらいたいな。
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