阪神・マルテ 六回代打でV2点打 福留を尊敬「すごくアドバイスくれた」
「阪神6-2中日」(12日、甲子園球場)
中盤の勝負どころ。名前がコールされると、阪神・マルテがこの日初めての打席へと入る。懸命にボールを見極め、フルカウントまで粘った。そして最後は三遊間を破る決勝の2点適時打。“切り札”が勝負強さを見せつけた。
出番は同点の六回、1死満塁の場面で訪れた。「すごく集中していましたし、みんながいい形で作ってくれたチャンスだったので。遅いボールにうまく反応できた」。フルカウントから捉えた打球が抜けると2者が生還。一気に試合の流れを手繰り寄せた。
奮闘を届けたい相手がいた。元チームメートであり、今季限りでの現役引退を発表した福留だ。「素晴らしい同僚でありましたし、日本人の選手だけでなく私たち外国人の選手にもすごくアドバイスをくれた」と感謝する。異国の地で戦う自分たちに気を配る姿を見て「尊敬できる人だった」と振り返った。
矢野監督は「もちろん打ってくれと期待を込めて出していますけど、マルテでダメだったとしても納得できる選手なので」と信頼を寄せる。9月に入って4試合連続安打と好調。「監督に言われたところで活躍するだけ。その準備はしっかりしている」。CS争いの中で、助っ人が存在感を放っていく。