【谷佳知氏の眼】阪神は上位打線が鍵 巨人・戸郷を打てず、象徴的だった三回の攻撃
「巨人3-2阪神」(17日、東京ドーム)
開幕から136試合目、阪神の17年連続V逸が確定した。デイリースポーツ評論家・谷佳知氏(49)は巨人先発の戸郷に抑えられた打線について「象徴的だったのは三回の攻撃」と指摘。さらに、CS進出に向けては「ホームでの4試合にはすべて勝つことが絶対条件」と力説した。
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今季ここまで抑えられてきた先発の戸郷をまたも捉えきれなかった。象徴的だったのは三回の攻撃だろう。
中野、糸原、近本がいずれも真ん中付近の直球に差し込まれて外野フライに倒れた。追い込まれたらフォークがある戸郷に対し、狙い球を絞るならカウントをとりにくる外角直球だ。3人もその狙いで臨んだのだろうが、思い切って踏み込んで逆方向に打ち返す意識を強く持たないと、球威のあるボールを打ち返すのは難しい。これは打線全般にも言えることだ。
CS進出のためには打線の奮起が不可欠だ。この試合では1番・中野から4番・大山までの上位打線でわずか1安打。これでは打線がつながってこない。5番・原口、6番・佐藤輝は状態が悪くないだけに、今後も上位打線が勝敗の鍵を握ってくるだろう。
残り7試合。ヤクルトが4試合、広島が2試合、DeNAが1試合といずれも今季、分が悪い相手との対戦になる。ホームでの4試合にはすべて勝つこと。それが絶対条件になってくる。