【岡義朗氏の眼】阪神・中野が失策を減らすためには?元阪神コーチが改善の手ほどき
「阪神0-1ヤクルト」(18日、甲子園球場)
阪神でチーフコーチを務めたデイリースポーツ評論家の岡義朗氏(68)が甲子園球場で行われた阪神-ヤクルト戦を解説。決勝点につながる失策を犯した阪神・中野拓夢内野手(26)の守備に関して、早急に改善すべきと提言した。
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中野は以前から捕球時に足がそろう、打球に差し込まれてしまうところがあるんだけど、この日の2失策は、まさにそれが原因となって生まれたものになった。
三回2死二塁から、塩見の遊ゴロを処理した一塁への送球がワンバウンドになって、原口が捕球できなかった。中野は捕球から送球に移る際に上体が高くなって、重心も浮いてしまうことから、送球先までの距離感を手だけで合わせるところがある。それがミスにつながった。
決勝点につながった六回の悪送球は技術的な面に加えて、心理的な要素も加わったミスになった。タイミングは完全にアウトのゴロ。ただ、三回に低い送球をしていたことから同じことはできないと、この時は上から投げた。でも、手だけで投げているところは変わっていないので、原口がジャンプしても捕れない悪送球になった。
私があえて助言するとすれば、中野には捕球から送球に移る際、膝を5センチほど折る姿勢を取ってみてはどうかと思う。膝を5センチ折ることで重心が低くなり、上体が高くなることを防ぐことができ、手だけで送球することもなくなり、悪送球する確率を下げることができる。
今のままでは、今後も同じミスを繰り返す可能性がある。両リーグワーストの17失策。一日でも早く手を打つべきではないかと思う。