阪神・原口V撃で単独3位浮上!29日にも自力CS進出復活 ラスト1戦「全力で勝ちたい」

 8回、勝ち越し適時打を放った原口(94)を迎える阪神ナイン(撮影・金田祐二)
 8回、左前に勝ち越し打を放つ原口(撮影・佐々木彰尚)
スタンドのファンに帽子を振る原口
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 「ヤクルト1-2阪神」(28日、神宮球場)

 CS進出の入り口が確実に見えてきた。阪神は同点の八回に原口文仁内野手(30)が決勝の左前適時打を放ち、ヤクルトに連勝。29日に広島が敗れれば、自力でCSに進出する可能性が復活する。今年、関東でのペナントレース最後の試合で見せた猛虎の執念に、神宮の虎党は拍手喝采。今季限りで退任する矢野燿大監督(53)に盛大な「矢野コール」も送られた。

 神宮の虎党は執念を見せた猛虎に惜しみない拍手を送った。CS進出を大きく手繰り寄せる1勝-。試合後、矢野監督が左翼ファウルゾーンを歩いて球場を後にする際、左翼席のファンから「矢野コール」の大合唱が湧き起こった。指揮官は鳴りやまない矢野コールに再び登場し、帽子を取って“感謝”の思いを伝えた。

 勝利を呼んだのは原口だ。1-1で迎えた八回、2死二塁。フルカウントからファウルで2球粘った後の8球目、清水の外角へのカーブに食らい付いた。「目の前の一戦を勝ちたいという気持ちだけ」。勝利への執念が乗り移った打球は三遊間を破り、二塁走者の代走・島田が勝ち越しの生還を果たした。

 「チーム一丸で束になって絶対勝つという気持ちで挑んでいるので、勝利に結びついて良かった」。絶対に落とせない2連戦を勝ち切った。歓喜に沸く神宮の虎党の前でヒーローは興奮することなく「いい打線の流れだったので、そこで一本、集中して打てて良かった」と殊勲の一打を振り返った。

 9月は好調を持続している。15試合で37打数15安打、月間打率・405、8打点。源は周囲を感心させる入念な準備とたゆまぬ努力だ。9月18日・ヤクルト戦(甲子園)、記録は遊撃・中野の悪送球だった。しかし、翌日から早出でショートバウンド送球を想定した捕球練習を繰り返す原口がいた。目の前の課題を懸命に克服する姿こそが、土壇場での強さに結びつく。

 矢野監督も改めて「ホントにすごい。集中力はもちろん、守っている時もベンチに帰ってからもずっとね。何かしら力になろうとしている」と感服。「打席に入れば、ああいうふうなこともやってくれるんじゃないかと思わせてくれる選手。最高でした」と称賛を惜しまない。

 正念場の神宮2連戦に連勝し、単独3位に浮上した。29日に広島が敗れれば自力でCSに進出する可能性も復活する。原口は「残り1試合、チーム一丸、全力で目の前の1試合に勝ちたい」と誓った。まだ先がある。執念の一打で矢野阪神に希望の光が見えた。

 ◆CSへ前進! 阪神は今季勝敗成績を68勝71敗3分けで勝率.489とし、最短CS進出決定日は10月1日。条件は(1)広島が29、30日・ヤクルト2連戦に連敗(2)巨人が10月1日・DeNA戦で敗れれば阪神がCS確定する。なお、29日に広島が敗れれば、阪神の自力CSが復活する。

 ◆CS進出の行方

 セ・リーグの順位決定方式は(1)勝率(2)勝利数(3)当該球団同士の勝敗成績(4)リーグ内対戦(各球団125試合)成績(5)前年度順位上位球団の順で優先される。

<勝率、勝利数で2球団が並んだ場合>

 (3)当該球団同士の勝敗成績の比較になる。阪神の今季巨人戦勝敗成績は14勝10敗1分け。広島戦は9勝14敗2分け。巨人の今季広島戦は13勝12敗。

◆阪神は巨人を上回れ、広島を上回れない

◆巨人は広島を上回れ、阪神を上回れない

◆広島は阪神を上回れ、巨人を上回れない

<勝率、勝利数で3球団が並んだ場合>

 他2球団との直接対決の勝敗成績を合算して比較される。

◆阪神=23勝24敗3分け、勝率.489

◆巨人=23勝26敗1分け、勝率.469

◆広島=26勝22敗2分け、勝率.542

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