今季国内ＦＡ権を取得した阪神・岩崎優投手（３１）が２４日、権利を行使して残留することを発表した。ヤクルトとのＣＳファイナルＳ終了後に球団と複数回、交渉を行った上で４年総額８億円（金額は推定）で合意に達した。来季は岡田新監督の下、自身未経験の優勝を目指す。

　甲子園でこの日から始まった秋季練習後、取材に応じた岩崎は「ＦＡ宣言をした上で、残留することに決めました」と自らの口で報告。決断理由については「たくさんある」とした上で「権利を取得した中で、まずタイガースに必要とされているのかという不安もあったんですけど、そこで必要としてくださっていたというのが一つの理由」と挙げた。

　プロ９年目の今季は中継ぎと抑えで５７試合に登板し、１勝６敗２８セーブ、１１ホールド、防御率１・９６。黒星が大きく先行したこともあり、「今年は思ったようにいかない部分も多かったりしたので」と不安を抱いていたが、球団と話し合う中で自身で宣言残留を決断した。

　また「タイガースで９年間やって、まだ優勝していないというのもある。やっぱりそれを達成したいというのだったり、周りから残ってくれたらうれしいとか、そういう声もあった」と説明。残留を熱望するファンレターにも心を動かされたという。

　来季以降の４年間はチームを引っ張る立場になるが「まずは自分がしっかりと成績を年々上げていけるようにしていって、そういった中で他の選手も引っ張っていきたい」と話した。

　岡田監督にも自ら「残留することになりました」と報告し、期待を寄せる言葉を掛けられたという。阪神ファンに対しては「絶対にアレ（優勝）をして、喜ばせたい」と岡田語を引用してメッセージを送った。