阪神・井上フェニックス1号 グリップ位置調整で即結果 「指1本分でこんなに変わる」
「フェニックス・リーグ、阪神7-5DeNA」(25日、SOKKENスタジアム)
待望の一発だ。同点の五回1死二、三塁で阪神の5番・井上広大外野手(21)。阪口の145キロ直球を捉えた打球はグングン伸び、左中間芝生席で弾んだ。今秋のフェニックス・リーグ1号は、新指揮官に初白星を贈る勝ち越し3ランとなった。
「1本出ても他の打席の内容がダメなら意味がない」と満足していない。「今日打てたことは良かったけど、明日は対戦チームも変わるし、もう一度、意識して取り組みたい」と表情を引き締めた。
今リーグは試合前まで41打数5安打。この日は初めて4番を外された。「5番なので長打より、(塁に)出るとか、ランナーをかえすという意味ではやるのもありかなと思った」と練習から指1本分バットを短く持った。
二回1死の第1打席で変化球を中前打し、「指1本分でこんなに変わるんだ」と効果を実感。五回の3ランは真芯ではなかったが「短く持った分、スイングが速くなった」と軽々と柵越えした。
宮崎合流後、タイミングについて助言した和田2軍監督は「(1軍の)競争の中に入ってほしい選手。今日で終わらず、明日、あさってとやっていけるように、あの感覚を覚えてほしい」と継続性を求めた。
「長く持って打てない時はこうすれば打てる可能性が高くなるというのが分かった」と井上。残り5試合、右の和製大砲候補が実りの秋へまい進する。
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