阪神・高山再生計画 悩める16年新人王に岡田監督が直接指導 「もったいないやん」

 打撃練習する高山に笑顔で声をかける岡田監督(撮影・飯室逸平)
 高山の打撃練習を見る岡田監督
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 「阪神秋季練習」(25日、甲子園球場)

 再生計画への第一歩だ。阪神は25日、甲子園球場で秋季練習を行い、岡田彰布新監督(64)が2016年の新人王・高山俊外野手(29)に助言を授けた。指摘したのは、構えた際のスタンスの狭さ。「こんな状態で終わったらもったいないやんか」と指揮官は語り、本人も「悲壮感を持って強い気持ちでやっていきます」と並々ならぬ決意を語った。

 悩める安打製造機に、岡田監督は鋭い視線を送っていた。ティー打撃の順番を待つ高山に、新指揮官自ら歩み寄る。スイングを確認しながら助言を行い、背番号9も必死に耳を傾けた。甲子園で高山再生計画が始動だ。

 フリー打撃でも岡田監督はケージ裏から高山の打撃を注視。2人でやりとりをする姿が見られたが「スタンスの話をちょっとしてもらった、という感じです」と高山はその内容を明かす。

 具体的には、構えた際のスタンスの狭さを指摘されたという。岡田監督は「ほんま久しぶりに見て、こんなスタンス狭かったかなと思った」。直球に差され、変化球に腰砕けとなってしまう課題の修正ポイントを挙げ「スパイクの剣で踏ん張って(土に)ガッと(歯が)かからんと。今のままでは150キロぐらいのボールに力負けしてまうよ」と語気を強めた。

 大卒1年目の16年は、主に1番打者として打率・275、8本塁打、65打点。新人王を獲得するなど能力の高さはピカイチだったが、2年目以降は低迷。評論家時代も高山の状態を気にしていた指揮官は「そら力はあるよ。なかったらあんな打てへんよ。こんな状態で終わったらもったいないやんか」。その期待は大きく、逆境からはい上がる姿を待ち望んでいる。

 高山も過去の栄光にすがるつもりはない。崖っぷちの立場であることを自覚しており「ここにいるメンバーの中で一番やらなきゃいけない。一番下手だと思ってやっているので。悲壮感を持って、強い気持ちでやっています」と力を込めた。

 岡田監督からスタンスの狭さを指摘された後は、水口打撃コーチから左手の使い方の指導を受けた。「打球にスピンをかけてという話でした」。今オフのテーマは「レベルアップ」。背水の覚悟で挑む30歳シーズンに向け、外野の定位置奪還への態勢を作り上げる。

 参加していたフェニックス・リーグから戻り「自分も秋季練習に呼んでもらっているので、今は“やってやろう”という気持ちはありますね」。このままでは終われない。岡田阪神のV奪回へ、高山復活が大きな“補強”となる。

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