【新コーチに聞く・久保田智之投手コーチ(下)】中継ぎは力で押せるか、空振り三振を取れるか
岡田彰布監督(64)率いる、新生阪神の秋季キャンプが高知県安芸市で行われている。コーチングスタッフも一新された中、インタビュー企画「新コーチに聞く」がスタート。第2回は久保田智之投手コーチ(41)が登場。第1次岡田政権では「JFK」の一角を担い、2007年にプロ野球史上最多の90試合登板を果たした鉄腕が、新政権でのブルペン運用について語った。
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-今シーズンの投手成績は良かったが、改善したいところは。
「チャンスを与えたいと思います。より多くの選手に1軍で投げてもらう。僕が決めることではないですけど、しっかり2軍で結果を残しているのであれば上で登板させてあげたい。それぐらいの能力を持っている選手が多いので」
-中継ぎ適性はどう見極める。
「条件としては、肩がすぐできる。行くぞと言われてすぐできるのと、ある程度のコントロール。真っ直ぐの力、空振りが取れるボール。それを求めたらなかなかいないんですけど、求めたいところで言ったらそういうところかなと思います。中継ぎって三振取りたい時に取れるボールがないと、きついと思いますし、中継ぎで打たせて取るのはなかなかいない。力で押せるか、空振り三振を取れるかだと思う」
-『すぐに肩ができる』というのは練習すれば鍛えられるもの?
「別に投げるだけが肩を作るじゃない。チューブで体を先に温めることもできますし、キャッチボールするまでの準備でできるでしょうし、その中で球数少なく(肩を作る)と考えたらいいんじゃないですか」
-ブルペン運用で気をつけたいことは。
「なるべく試合に登板する前に(肩を)作らせるようにはしたいです。さすがに試合展開とかがあってなかなか難しいとは思うんですけど、そこらへんはできる限りはしたい。僕もまだまだ勉強不足なところもあるので。そういうところも含めてシーズンは長いので、(選手の)ケアをしながらやっていきたいと思います」
-適性を見てそれぞれに合った活用を。
「選手のことを考えて、疲れやすい、連投がどこまでできるのかとか。そういうのを分かっていければなと思っています」
-長期的なスパンで投手を育てていく。
「今こうやって若いピッチャーがいるんで、一人でも多く1軍で投げられるようにしたい。期待しています」