阪神・近本 2年連続GG賞 岡田監督も納得よ 来季も不動中堅で“アレ”貢献や
守備のベストナインを選ぶ「第51回三井ゴールデン・グラブ賞」が14日、発表され、セ・リーグの外野手部門で阪神・近本光司外野手(28)が2年連続2回目の受賞を果たした。球団の外野手で連続受賞は03年から4年連続で受賞した赤星以来。来季も鉄壁の守備で、岡田新体制の“アレ”に貢献する覚悟だ。
前方に落ちようかという飛球でもダイビングキャッチし、フェンス際の打球も決して恐れない。左中間、右中間に飛んだ打球も平然とつかむ。足を生かした広い守備範囲を高く評価され、近本が今年も守備のベストナインとされるゴールデングラブ賞を獲得した。
「昨年、初めて受賞させていただきましたが、さらなるレベルアップを目指して日々、新たなことに挑戦してきたので、今年も受賞することができてうれしいです」
8月中旬に新型コロナウイルス感染による離脱こそあったが、中堅として132試合に出場し、守備率・990。SNSでも「残念そこは近本」という言葉がトレンド入りするほどで、年間を通して堅守を発揮した。
今年は自らにプレッシャーもかけていたという。昨年、初めて守備の勲章を手にしたが「『ゴールデングラブ賞を取ったのになんや、あのプレーは』ってならないように心がけてやっていきたい」。中途半端なプレーはしないと心に決め、懸命に白球を追ってきた。
今季まで評論家としてスタンドから近本の動きを見てきた岡田監督は「足が速いというのがものすごく武器になっている。赤星もそんなに(肩が)強くなかったで。守備範囲でゴールデングラブを取っているようなもんやな」と納得の表情だ。
指揮官が名前を挙げた赤星は2003年から4年連続で受賞。外野手の球団最多は5年連続を含む7度のゴールデングラブ賞を獲得した新庄(現日本ハム監督)で、偉大な先輩たちにまた一つ近づくことができた。
岡田新体制のもとでも、近本は不動のセンターとしての活躍が期待され「これからも、一つでも多くの勝利につながるようなプレーができればと思いますし、守備でもどんどんチームに貢献して、来年も選ばれるように頑張ります」と3年連続のゴールデングラブ賞を貪欲に狙うと決意。守備力を重視する岡田野球で絶対に欠かせない、守りの要として君臨する。
◆阪神選手のゴールデングラブ賞複数回受賞 最多は新庄剛志(外野)の7回。次いで掛布雅之(三塁)、赤星憲広(外野)の6回がある。外野手での複数回は08年までの赤星以来。