【新コーチに聞く・嶋田宗彦バッテリーコーチ(下)】投げっぷりのいい若手に勇気を
岡田彰布監督(64)率いる、新生阪神の秋季キャンプが高知県安芸市で行われている。コーチングスタッフも一新された中、インタビュー企画「新コーチに聞く」の第3回は嶋田宗彦バッテリーコーチが登場。岡田監督たっての希望でスコアラーから現場復帰した同コーチが意気込みを語った。
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-長いスコアラー経験の中で、提供するデータの種類などは年々増えていると思う。今度はコーチの立場から有効活用できるのでは。
「選手個人のタブレットに全部資料を放り込みますので、(データの)見方は選手もかなり分かっていると思う。ミーティングの時に活用しながらやっていくことになる。私の方から、これや、あれやと言うことはないと思いますけどね」
-以前と比べて、150キロ以上の球を投げる投手が増え、球種も複雑になっている。前回のバッテリーコーチ時代と比べてどんなふうに変わっているか。
「はっきり言って、スピードがかなり速くなりましたよね。真っすぐが155キロ、フォークでも147、148キロとか。それはすごいと思います。ウチのピッチャーも、キレのある投げっぷりのいい若手がたくさんいますので、その辺ですね。勇気を持って投げられるように、こちらとしてはゲームの中に入っていける準備を立ててあげたいと思っています。各打者の特徴なりを話しながらやっていきたい」
-スコアラーの視点で今季のヤクルト、DeNAの強さをどのように見ていたか。
「担当球団ではなく、詳しく見ていなかったので、そこまではっきりとは言えないですけど、中軸ですね。ヤクルトは三冠王になった村上を中心にその前後、トップバッターや5番打者とか、そういう打者が出塁するので得点、打点も多くなりますし、長打もあります。4番を中心とした、しっかりとした打線が強みじゃないかと思います」
-就任会見では、秋季キャンプからチーム付スコアラーと話し合いたいと言っていたが、進んでいるか。
「そうですね。ぼちぼち来年の話もしていますし、こういう資料を出してほしいというのが、だいたい煮詰まってくると思います」
-岡田監督は交流戦まではスコアラーから来たデータを照らし合わせる期間というような話をしていた。岡田監督の要求は緻密か。
「そうですよね。『なんで、この一球なんや?』というのは前回もおっしゃっていましたので、その辺はミスという言葉はおかしいかも分からないですけど、間違いを出さないような、キャッチャーの打者への観察力、洞察力などについて、ベンチに戻ってきた時に話していきたいと考えています」
-根拠のある一球ということか。
「そうですね、根拠のある一球です」