阪神・岡田監督 貢献度重視 大山&佐藤輝よ「しょうもない時のホームランより」勝利打点稼げ

 阪神・大山悠輔
 阪神・佐藤輝明
 大山、佐藤輝に勝利打点を求めた岡田監督
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 求めるんは勝負を決める価値ある一打よ-。阪神の岡田彰布監督(65)が27日、クリーンアップを任せる可能性が高い大山、佐藤輝に、より多くの決勝打を求めることを明かした。過去には両リーグで表彰対象だった『勝利打点』を持ち出し、「あのタイトルは、ものすごい価値があった」と強調。1試合でも多く勝利に貢献することを期待した。   

 いかに多く、勝利に貢献する一打を放てるか。岡田監督がクリーンアップに求めるものは、単にホームランの数じゃない。勝利を決める一打だ。

 「クリーンアップ打ってるもんは、俺もそうやったけど、やっぱ打点の方がな。貢献度というかな。ホームランはしょうもない時に打っても、負けゲームでどうでもいい時に打っても、一本は一本やからな」

 その価値を強調するために、指揮官が持ち出したのは、1981年~88年まで存在した『勝利打点』のタイトルだった。00年まではセ・リーグのみ特別賞として残っていた同タイトル。「最初誰が取ったか知ってる?佐野さんや」と、81年の初代勝利打点王が虎の先輩・佐野仙好氏(元・球団統括スカウト、15打点)だったことを覚えているほど、価値を認めている。

 「いかに勝負強く、大事な時に決勝打を打ったかという意味では、あのタイトルはものすごい価値があったと思うけどな。勝利を決めた打点やからな、結局は」。ここぞの勝負どころでの貴重な打点を主軸に期待する。

 公式記録ではなくなった勝利打点は、今で言えば『決勝打』。今季のセ・リーグではヤクルトの村上が19回でトップだった。阪神では大山と佐藤輝がともに11回で最多。3番を打つことが多かった近本が9回で続く。そういう意味ではクリーンアップを務めた面々が、一定の役割を果たしていたことが分かる。それでも来季は、その数をさらに増やすことを望む。

 「ホームランは50何本も打たんでええで(笑)。30本ぐらい打ってくれたら十分やんか。そんな打たんでええよ」。あくまでも求めるのは本塁打よりも、価値ある一打。岡田監督が勝利にこだわる、勝負師の一面をのぞかせた。

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