阪神・原口 覚悟の山ごもり 開幕スタメン獲りへ!“忍びの里”伊賀で単独トレだ
阪神・原口文仁内野手(30)が29日、西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、600万増で自身最高となる3100万円でサインした。今季終盤の活躍が認められた背番号94は、来年1月に三重県伊賀市で18年以来となる自主トレを行う予定。前回とは違い、今回は一人で忍者の里へ向かう。“山ごもりトレ”を最大限に活用し、17年以来の開幕スタメンを勝ち取る。(金額は推定)
13年目のシーズンを終え、契約更改で判を押した原口の表情はスッキリとしていた。「(年俸は)少し上がりました」と口元も緩む。19年の3000万円を超える評価を受けた。
野手転向1年目の今季は3月に右足ハムストリングスを痛め、6月中旬には新型コロナウイルスに感染。それでも8月以降は1軍の戦力として奮闘。代打の切り札、5番での先発起用にも応えた。10月10日のCSファーストS・DeNA戦(横浜)では入江から決勝打を放つなど、勝負強さを発揮した。
シーズンでは33試合の出場で打率・324、2本塁打、10打点。「終盤でチームに勝ちをつけられたり、打点を挙げられたのはすごくよかった」と安どの表情。来季はさらなる進化を遂げるため、ある計画を立てている。
それは、三重県伊賀市での単独トレだ。16~18年までは俊介と合同自主トレを行ってきた場所だが、今回は「施設を借りて一人で練習しようと思います」と“独り立ち”を決意。「環境がすごくいい。グラウンド、室内練習場、トレーニング施設。一人で黙々とできる環境に身をおけるので、野球に集中できる」と、うってつけの環境だという。
打撃強化をテーマにしており「目指しているのは強い打球、長打、野手の間を抜ける打球。能力を上げていけるような練習をしたい」と話す。今季は一塁での守備機会しかなかったが、来年は一塁・大山固定の構想がある。経験の少ない外野手としての準備も進めていく。
狙うは17年以来の開幕スタメンだ。「もちろんそこを目指してやっていきます。(来季へ)もう始まってると思うので」。忍者の里で迎える覚悟の孤独トレ。誰の目にも触れない環境で、自らを追い込んでいく。