阪神助っ人 3年ぶり春季C初日から全員集合 契約発表のBケラーも横一線スタート
阪神の外国人選手が、キャンプ初日から全員がそろう方向であることが14日、分かった。嶌村球団本部長が見通しを示した。助っ人は5人中4人が入れ替えとなることもあり、キャンプ初日から全員が参加できるメリットは大きい。この日はブライアン・ケラー投手(28)=前レッドソックス傘下3A=との来季の選手契約締結も発表され、推定年俸は60万ドル(約8100万円)で背番号は24に決定。岡田新監督の下、助っ人も横一線のスタートを切る。
宜野座の青空の下、ノイジーとミエセスが柵越えを連発させ、ビーズリー、B・ケラーは剛速球をビュンビュンと投じる。来春、虎党が希望に胸を膨らませる光景が復活しそうだ。
「コロナ禍が明けて(キャンプ)最初から来られるというね。現状の感染予防の観点については去年、おととしみたいなことはない」
嶌村球団本部長がホッとした表情で明るい見通しを語った。助っ人がキャンプ初日から全員参加となれば、20年以来3年ぶりだ。
球団はこの日、前日のビーズリーに続きB・ケラーの獲得を発表。野手のミエセス、ノイジーの獲得発表も秒読み段階に入っている。今後は1月下旬に来日し、入団会見を経て、キャンプイン前日の1月31日にチームとともに沖縄入りする見込みだ。
来季は外国人選手5人体制で臨む。K・ケラー以外は総入れ替えとなるだけにメリットは計り知れない。嶌村本部長は「違う国でやるわけだから。2月のキャンプからチームメートとしゃべりながら、こういう野球をするんだと。頭で分かっていても、肌で感じないと分からないこともあるので」と強調する。
今季は、来日が大幅に遅れたK・ケラーを見切り発車的に守護神で起用したが、開幕戦から大炎上。スタートダッシュ失敗の要因となっただけに二の舞いは避けたい。来春はキャンプ、オープン戦を通して万全の状態で開幕を迎えられそうだ。
岡田新体制の下、新助っ人もキャンプから横一線でスタートを切る。先発候補のB・ケラーは「タイガースでプレーする機会をいただき、非常に興奮しています。自分のできるベストを尽くして、チームの勝利、そして優勝に貢献していきたいと思います」と新天地での活躍を誓う。
最速156キロの直球にカーブ、スライダー、チェンジアップなど変化球も多彩。ただ、岡田監督は「最初からローテーション入れるのかは決定事項じゃないよ。はっきり言うて」。B・ケラーだけでなく、力量はキャンプで見極める方針。新助っ人も競争だ。2月1日からゴングが鳴る。
◇ブライアン・ケラー(Brian Keller)1994年6月21日生まれ、28歳。米国出身。190センチ、95キロ。右投げ右打ち。2016年にヤンキースと契約。メジャー経験なし。22年はレッドソックス3Aで登板31試合で6勝5敗、防御率3.27。3A通算62試合で9勝9敗、3.64。
◆新型コロナの感染拡大による外国人選手来日遅れ
▽21年 ロハス、アルカンタラがキャンプに参加できず、来日はシーズン開幕直後の4月上旬だった。ロハスは1軍に定着することができず打率.217、8本塁打と振るわなかった。
▽22年 変異ウイルス「オミクロン株」拡大により、日本政府は新規外国人の入国を原則2月末まで停止。就労ビザの新規発給も停止した。3月1日から受け入れ責任者の管理の下、観光目的以外の新規入国を認められたが、14日間の隔離期間が必要。阪神1年目のケラーとウィルカーソンは3月6日の来日となった。