阪神新助っ人ミエセス ド迫力!185cm120kg“ガキ大将”ボディー パワーと未知の魅力に期待
この風貌、期待が高まりまっせ!阪神は15日、ヨハン・ミエセス外野手(27)=前レッドソックス傘下3A=の獲得を発表した。推定年俸は50万ドル(約6750万円)で、背番号は「55」。中継ぎのビーズリー、先発候補のB・ケラーに続き、今オフの新外国人獲得第3弾は、185センチ、120キロを誇る巨漢のパワーヒッターだ。
斜め後ろにかぶった赤いキャップから、金髪交じりのドレッドヘアがこぼれる。首には何本もの金色のネックレス。分厚い唇に、バットを握りしめる指の太さ…。日本で言えばガキ大将風!?岡田監督が「すごいで。迫力あるで」と予告していた通り、ミエセスの風貌はいかつかった。
公表された身長は185センチ、体重120キロ。今季のNPB選手の最高体重がソフトバンク・リチャードの117キロだけに、その巨漢ぶりが分かる。しかも、マイナーリーグホームページでの公表体重は84キロ。恐らくプロ入りした2013年当時の数字だろうが、それにしても36キロ増とは…ここ数年でのパワーアップぶりもいかつい。
それでもこの日、取材に応じた嶌村球団本部長は「3Aの映像も見たけど、全然動けますよ。外野手で、ある程度の守備力もある」と“身軽な巨漢”であることを強調。「担当が今、ドミニカに行ってますけど、優しくって、人柄も良しと聞いています」と明かす。取れたての打撃練習動画も送られてきており、「ブン!ブン!振ってたわ。パワーあるで」とニンマリだ。
マイナー通算140発の長距離砲。昨夏の東京五輪では、ドミニカ共和国代表の5番打者を務めた。横浜スタジアムで行われた韓国との3位決定戦では、元阪神の呉昇桓から2ランを放ち、銅メダル獲得に貢献している。
一方で日本戦では青柳、オリックス・山本の変化球に対応できずに2三振を喫した。嶌村本部長は「日本に来て、多彩な変化球にどう対応するか」と課題を指摘するが、「今年の打率(3Aで・271)を見ても、三振の数(230打席で63個)もそこまでで、そんなにブンブンタイプではない。ただ魅力はやっぱりパワー」と再度強調した。
ミエセスは球団を通じて「こうして再び日本に行く機会を与えてくれたことに心から感謝します。今まで健康で大好きな野球を続けてくることができたことに感謝して、チームのために全力でプレーします。日本の皆さんにお会いできることを楽しみにしています」とコメントを寄せた。
野手の“本線”は獲得秒読みのメジャー経験者・ノイジー。それでも岡田監督が「可能性を秘めている」と言えば、嶌村球団本部長も「メジャー経験がない分、何とか日本で大成したい気持ちで来ているはず。それだけに面白さはある」と未知の魅力に期待する。いかつい風貌にマッチする活躍で、狙うは成り上がりだ。
◆“重量級”の猛虎助っ人
120キロを超えた球団の歴代外国人選手は、最近では2020年に在籍し球団助っ人史上最重量となるボーアで122キロ。次いでメッセンジャー(投手、10~19年)の121キロとなる。また、NPB史上最重量選手は楽天に在籍したアマダー(内野手、16~18年)で135キロだった。
◆ヨハン・ミエセス(Johan Mieses)1995年7月13日生まれ、27歳。ドミニカ共和国出身。身長185センチ。120キロ。右投げ右打ち。外野手。メジャー経験なし。マイナー通算140本塁打で外野は全ポジションで出場。22年は3Aで出場60試合、打率.271、12本塁打、35打点。21年東京五輪ドミニカ代表で銅メダルに貢献。