阪神・岡田監督に“アレ”経験した監督ならではの勝負勘期待 05年V戦士・桟原将司氏
18年ぶりの“アレ”を目指す阪神・岡田彰布監督(65)へのエール企画「アレが見たい」。第10回は現役時代に橋本健太郎(現阪神打撃投手)、江草仁貴(現阪神2軍投手コーチ)と共に『SHE』としてブルペンを支え、05年の優勝に貢献した桟原将司氏(40)。現在、大阪・北新地で「とり焼き さじ」を経営する同氏は、岡田監督に「優勝監督ならではの勝負勘」を期待した。
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僕、岡田さんの監督就任は「年齢的に、もうないんかな」って思ってたんです。だから決まった時は正直、ビックリしました。知り合いを通じて聞いたらしく「サジのお店?そら行かなあかんな」って、ここに来店していただいたこともあるんですよ。
ブルペン組だったこともあるけど、現役時代はほとんど話したことがないんです。今回の秋季キャンプでは若い選手に話しかけていたみたいですけど、時代じゃないですかね。僕は新人から使ってもらって、05年の優勝が2年目。あの頃のイメージでは、普通の会社で言えば、新人が社長と話すみたいな、そんな感覚でしたから。岡田さんもそこら辺は、今の子に合わせてるんじゃないですかね。
現役時代は、とにかく必死でした。優勝した時にジェフ(ウィリアムス)が「SHEがいるから俺らが活躍できる」って言ってくれて。岡田さんは今でも「僅差で負けている時のピッチャーが大事」とか言ってくれているみたいですね。
確かにチームとしてはそうかもしれないですけど、投げてた僕らは江草さんも、橋本さんも、3人ともセットアッパーに入ろうと思って頑張ってたと思いますよ。とにかく、そこで抑えないと、1軍に残れないと思って投げてましたから。
今の子たちもそういう思いは絶対持っているはず。今は頑張れば湯浅みたいにセットアッパーになれる。僕らの時代は抑えたとて入れなかった。「JFK」の3人がすごすぎて…。今の子らはチャンスがあるし、頑張れば一気に給料も上がる。メッチャうらやましいです(笑)。
阪神はあの05年を最後に優勝していないんですよね。優勝するチームってずばぬけてすごい選手がいると思うんですよ。今年ならヤクルトの村上とか、オリックスの山本とか。僕らの時代やったら今岡さん、金本さんがいて。そういう選手がおらんから、なかなか優勝できへんのちゃうかと。大山、佐藤輝、どちらかでもいいから、そういう柱的な存在が出てこないと。
でも、岡田さんは優勝経験のある監督さんですから。勝負勘とかそういうのは、すごいあるんちゃうかなと。優勝した経験があるからこそできることって、なんかあるかもしれないですし。1年後には優勝監督になって、またお店に来ていただきたいですね。
◇桟原将司(さじきはら・まさし)1982年8月21日生まれ。大阪桐蔭-新日鉄広畑を経て、2003年度ドラフト4位で阪神入団。橋本、江草と中継ぎ陣『SHE』を形成、05年のリーグ優勝に貢献した。11年オフに戦力外通告を受け、トライアウトを経て12年に西武へ移籍し、同年に現役引退。通算123試合に登板して5勝2敗2セーブ、防御率3.56。14年から「とり焼き さじ」(大阪市北区堂島1の3の17スリーエイトビル3階 TEL06・6343・7332)を経営。