見えてこない藤浪の移籍先 ボラス氏の発言から1週間経過 クリスマスまでに決着か長期化か

 キャッチボールする藤浪(撮影・高部洋祐)
 キャッチボールする藤浪(撮影・高部洋祐)
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 吉田正はオリックスからレッドソックス、千賀はソフトバンクからメッツへ。日本選手のメジャー移籍が決定している中、阪神からポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指す藤浪晋太郎投手(28)の移籍先が見えてこない。立場的に優先順位が低いとはいえ、米国ではローカルメディアも含めて、情報がほとんど報じられていない。

 ただ、1日にポスティングシステムの申請を行った後、代理人を務めるスコット・ボラス氏は6日(日本時間7日)に「多くのチームから話し合いたいとの要望がある」と明かし、「1、2週間のうちにどの球団がオファーを提示すのか分かるだろう」と今後の流れを予測している。

 ボラス氏の発言から1週間以上が経過。メジャーの各球団はクリスマスまでに補強を完了させたい思惑もあるようで、近々移籍先が決まるかもしれない。

 現在、メジャーでは大物投手は続々と去就が決定し、各球団は先発ローテなら4、5番手の投手を探している状況。救援陣も固まりつつある。

 先日、複数の米メディアで藤浪の獲得に乗り出していると報じられたレッドソックス、ダイヤモンドバックス、ジャイアンツも補強は進んでいる。

 レッドソックスは先発では若手が台頭してきており、今オフはリリーフ陣の補強に着手。抑え投手として、通算391セーブのケンリー・ジャンセン投手と契約した。日本ハムで活躍したクリス・マーティン投手もセットアッパー候補として獲得。元広島のライアン・ブレイシア投手もセットアッパー候補として健在だ。

 ダイヤモンドバックスは、先発はメジャー通算134勝のマディソン・バムガーナー投手が軸となり、若手有望株がそろう。マーク・メランソン投手が守護神を務めており、中継ぎで前ヤクルトのスコット・マクガフ投手と、ヤンキースからFAとなったミゲル・カストロ投手を獲得しており、リリーフ陣は固まってきた。

 ジャイアンツは救援陣の駒は豊富。FAとなっていた先発左腕カルロス・ロドン投手がヤンキースへ移籍しており、補強ポイントは先発だ。千賀がメッツ入りを決める前には接触しており、特に先発を必要としている。

 各球団が藤浪に対して先発、リリーフのどちらで評価しているかは不明だが、ボラス氏は先日、「本人は先発を希望している。救援と先発、両方で彼に興味をもっているチームがたくさんある」とも話している。

 藤浪の交渉期限は米東部時間2023年1月14日午後5時(日本時間同15日午前7時)まで、とまだ時間はある。日本の野球ファンが待ち望む朗報は、クリスマスまでに届くか-。

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