阪神ドラ1森下 新相棒は虎色グラブ 大山&輝と“ミズノ製”ドラ1中軸結成へ「覚悟」
阪神ドラフト1位・森下翔太外野手(22)=中大=がスポーツ用品大手のミズノから用具提供を受けることが30日、分かった。ルーキーイヤーのグラブは黒と黄色の2色を用いた阪神カラーで注文。虎色に染めた“相棒”とともに甲子園の外野を駆け回る。
森下の虎戦士としての自覚が、プロ1年目に手にするグラブからにじみ出ていた。タイガースカラーをイメージし、ベースは黒、ウェブ部分は黄色を配色。裏革(着用時に手のひらが接触する箇所)部分には黒の刺しゅうで「虎」の一文字が刻まれており、タイガースの一員として戦う意気込みが感じられる仕上がりとなった。
グラブの形はDeNA・桑原モデルを採用。2017年に中堅で全143試合に出場してゴールデングラブ賞を獲得し、現在は森下と同じ背番号「1」をつける実力者の型を選択した。ウェブ部分のみ、基本の形に比べてよりシンプルなデザインに変更。同モデルはさまざまな打球に対応できるように深く幅広いポケットが特長となっている。
打球方向を予測して大胆に守備位置を変える森下。ドラフトで指名を受けた直後の会見では、「守備では予測してポジショニングを動かす。先手、先手で野球を展開したい」と話していた。定位置にとどまらないのは、少しでも打球に追いつく可能性を高めるため。球際の強さを生み出すように設計されている同モデルのグラブが、その守備スタイルの後押しとなるはずだ。
来季のクリーンアップ候補の大山、佐藤輝はミズノブランドアンバサダーを務めており、同社の野球道具を愛用。森下は指名あいさつの際に「阪神で主軸はその2人だと思う。同じ長距離砲としてアドバイス、意見をもらいながら自分も成長できたら一番いいなと思っている」と両スラッガーへの憧れを口にしていた。さらには「スタメンを勝ち取ってクリーンアップを打つっていう覚悟はできている」と共闘も宣言。“ミズノ製”のドラ1クリーンアップ誕生にも期待がかかる。
岡田監督は近本の中堅固定を明言し、新助っ人のノイジーを左翼レギュラーの最有力候補に挙げている。「外野は一つ空いている」と話しており、森下を待ち受けるのは高山、島田、井上、前川らとの熾烈(しれつ)な右翼定位置争い。虎色に染めた新しい“相棒”で、残り1枠のレギュラーの座をつかんでみせる。