阪神ドラ6富田“井川チェンジアップ”習得だ 本人からフォーム絶賛「ここを直すとかない」
「阪神新人合同自主トレ」(10日、鳴尾浜)
阪神ドラフト6位の富田蓮投手(21)=三菱自動車岡崎=が、阪神OB・井川慶氏(43)ばりのチェンジアップ習得を目標に掲げた。昨年10月にU-23日本代表で世界一に輝いた左腕は、トップチームの侍入りを目指すことも決意。CS放送・スカイA中継の解説で鳴尾浜を訪れた同氏からは、キャッチボールでの投球フォームを絶賛された。
虎のレジェンド左腕の視線を浴びながら、富田は華麗なフォームで腕を振った。スカイAの解説で鳴尾浜を訪れていた井川氏の眼前でキャッチボールを実施。ルーキー左腕は、同氏ばりの伝家の宝刀習得に思いをはせた。
「チェンジアップがすごいというイメージがありますね」。阪神時代は5年連続の2桁勝利を記録し、日米通算95勝を挙げた同氏のウイニングショット・チェンジアップ。この球種は富田の持ち球にあるものの「自信のあるボールではない」と決め球として使用できるレベルには達していないという。縦の変化量が抜群でカウント球としてだけでなく、空振りを狙えるほどの精度を誇った井川氏のチェンジアップを、「理想です。まねできることはまねしていきたい」と目標に定めた。
精度向上への課題は直球のフォームに比べ、腕の振りの緩みが顕著に表れやすいこと。富田はキレで勝負するタイプであるためチェンジアップと直球の球速差が少ない。それだけに、腕の振りを改善することで打者にとってはより見分けづらい球種となるはずだ。
富田の投球フォームを見た井川氏は、「腕のスイングから力強さを感じる。ここを直すとかはないと思う」と絶賛。「スムーズに投げていたので、このまま力を発揮してほしい」と太鼓判を押した。
6日には3月に行われるWBCの日本代表メンバーの先行発表で、同学年のロッテ・佐々木朗が侍入り。昨年10月のU-23ワールドカップ(台湾)で日本代表に選出され、世界一に輝いた左腕は「今後、機会があれば目指したい」と同学年の怪物に刺激を受け、トップチームでの代表入りも見据えた。
「佐々木(朗)みたいな空振りを取れる球が必要」と背番号50。伝家の宝刀を手に入れるべく、試行錯誤を続けていく。