阪神・近本の冠獲りーロード “第2の故郷”で5年連続タイトル獲得へ全開!!

 メディシンボールを使いトレーニングをする近本(右はトレーナーの植松弘樹氏)=撮影・立川洋一郎
 坂道を駆け上がる近本
 ウレタンボールを打ち返す近本
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 阪神・近本光司外野手(28)が12日、鹿児島県沖永良部島で自主トレを公開した。同島での自主トレは3年連続3度目で、これまで2シーズンはともにタイトルを獲得している。“第2の故郷”とも呼べる地で準備を整え、阪神の野手では赤星憲広に並ぶ5年連続のタイトル獲得を目指す。

 晴れ渡った青空の下、吹き抜ける風を浴びながら近本は心地よさそうに体を動かした。沖永良部島での自主トレは3年連続3度目。「(気候が)暖かいだけじゃなくて、人の温かさというのが気に入っているところ。『帰って来たな』というのはすごく感じますね」と島の空気はすっかり身になじんでいる。

 「(故郷の)淡路島に形が似ている」と2年前から自主トレの地に選んだ。専用球場のない島だが、その選択が間違いではなかったことは結果が証明している。21年は最多安打、昨季は盗塁王に輝いた。「ここからスタートしたからそういう結果が出ている可能性は絶対ある。ここじゃなかったらどういう結果になっているか分からない」と力を込めた。

 今季もタイトルを獲れば5年連続の獲得で、阪神の野手では赤星憲広に並んで最長。最多安打や盗塁王だけでなく目標に掲げる200安打を達成すれば、自身初の首位打者もおのずと手中に収まる可能性もある。

 地元企業の協力を得て、2年前に城ヶ丘中学(和泊町)横の町民運動広場に打撃ケージを設置した。手作りのケージは島民の温かさの象徴だ。その中で近本は約1時間半、精力的にバットを振った。

 新たな取り組みも始めている。約3時間に及んだ午前練習。例年のようにトレーニング中心ではなく、珍しくこの時期からボールを使用して「野球に重きを置いた」メニューを消化した。全開モードも漂わせる新調整法で「どういう結果に変わるか楽しみ」とシーズンを見据えつつ、「3月に何があるか分からない」とWBCにも備える。

 また、帯同する植松弘樹トレーナーは“立ち方”を見直していることも明かした。膝下の脛骨(けいこつ)が地面に刺さるように立つことで、地面からのパワーも伝わり、疲労を軽減し、負傷防止にもつながるという。

 「タイトルがなかったら帰りづらいと思うので、そのためにも頑張ろう」と近本は決意を新たにした。島民の後押しを励みに第2の故郷で心技体を研ぎ澄まし、来年は再びタイトルを手土産に凱旋“帰郷”する。

 ◆阪神選手の新人から連続タイトル プロ1年目からの連続タイトル獲得は、阪神選手では江夏豊が7年連続で最長。江夏は1967年から72年まで最多奪三振(当時連盟表彰なし)。加えて68年、73年で最多勝を獲得した。最近では赤星憲広が2001年から5年連続盗塁王。他球団では巨人・長嶋茂雄が新人だった58年から6年連続。1年目は本塁打王と打点王。さらに最多安打(当時連盟表彰なし)は58年から6年連続。

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