阪神・森木がキャッチボール再開 藤浪の“打者を圧倒するボール”理想「少しでも近づく」

 練習の準備をする藤浪(右)と森木=22年9月8日
 フェニックスリーグの楽天戦で力投する森木=22年10月13日
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 首の張りでノースロー調整を続けていた阪神・森木大智投手(19)が14日、鳴尾浜で自主練習を行い、前日の13日からキャッチボールを再開したことを明かした。アスレチックスに移籍が決まった藤浪の「打者を圧倒するボール」を理想に掲げ、「少しでも藤浪さんのレベルに近づいていけるように」と今季1軍での活躍を誓った。

 朝から雨が降り続く中、森木の表情は澄み切っていた。「検査が終わってトレーナーさんと相談しながら、軽く短い距離で投げ始めています」

 昨年10月のフェニックスリーグ中に発症した首の張りの影響でノースロー調整を続けていたが、13日にキャッチボールを再開。室内で15メートルほどの距離を2割から3割の力で投げている。現時点で感触は問題なし。ボールを握れるうれしさをかみ締めつつ、「キャンプでブルペンに入れれば早い方。キャッチャーを座らせてはまだ分からない」と焦らず取り組んでいく考えだ。

 海を渡る先輩への思いも語った。「やっぱりあれぐらいの選手がメジャーに行くんだなと。すごいなと思いました」。9歳上の藤浪と過ごしたのは1年間だけだったが、昨季ファームにいた時期など、間近で接する機会もあった。

 藤浪はトレーニングや体重管理をよくやっていたといい、「長く戦っていくためには自分の体と向き合っていくことが大事というのを体現していた。僕も見習ってやっていきたい」とその背中から多くのことを学んだ。

 新人合同自主トレで投球を目の当たりにした時、藤浪の「打者を圧倒するボール」に衝撃を受けた。今でもそのイメージは変わらず、「理想」と目を輝かせる。同じ高卒ドラ1右腕で3年連続10勝を挙げた先輩に「本当にバケモノ」と尊敬の念は尽きない。

 プロ1年目の昨季は1軍デビューを果たすも初勝利とはならず「1軍で活躍したいという思いがより一層強くなった」と闘志を燃やす。入団会見時には「世界一の投手」と目標を掲げ、メジャーへの憧れもある。「少しでも藤浪さんのレベルに近づいていきたい」。今季こそ1軍で初星を挙げ、大投手への階段を上っていく。

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