「阪神２軍春季キャンプ」（１日、具志川）

　阪神の２軍キャンプが１日、初めてとなる沖縄県うるま市内の具志川野球場でスタートした。初日から、ドラフト２位・門別啓人投手（１８）＝東海大札幌＝ら新人選手全員がブルペン入り。門別は立ち投げだったものの、和田２軍監督は「高校生にしては、というくらい」と評価し、江草２軍投手コーチからも「いい球を投げる」と絶賛されるなど、いきなり強烈なインパクトを残した。

　ブルペンがどよめいた。和田２軍監督、江草２軍投手コーチが見守る中、門別は次々と鋭い直球を投げ込んだ。捕手を立たせたままの２８球。初日から感覚も上々だ。

　「立ち投げは合同自主トレから２回目なんですけど、感覚は１回目より全然良かった。指にかかってる感じもあって、コントロールも良かったので、このままいけば座ってもいい感覚で投げられそう」

　絶賛の嵐だった。「立ち投げの段階では非常にいい球がきている。高校生にしては、というくらい。座らせるのは段階を踏まないといけないけどキャンプ初日にしては十分な球」と和田監督。江草コーチも「すごいいい球を投げるなあと。まだまだ伸びしろもあるし楽しみ」と目を丸くし、特に「真っすぐの強さ」を称賛した。

　ブルペンでは福原２軍投手コーチが「抑えろ」というジェスチャーをする場面も。ただ本人は「そんな本気で投げた気ではなかったんですけど、その時すごくいい球がいって、抑えておけよという感じになった」と、まだまだ序の口。大器の片りんを見せた。

　首脳陣からの称賛の声には「自分の気持ちも上げて投げられるのでありがたい」と笑顔。高卒１年目の期待の左腕。圧巻の投球でここからさらに爪痕を残す。