阪神OBの評論家が実感 日を追うごとに向上する湯浅のWBC球への対応
デイリースポーツ評論家・中田良弘氏(63)が5日、阪神の宜野座キャンプを視察。WBC日本代表にも選出された湯浅京己投手(23)との会話を明かし、今季の活躍を願った。
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湯浅と話をすることができた。1年前は1、2軍の当落線上にいた投手が、一気に日本代表としてWBCで戦う。こんな急激なサクセスストーリーはなかなかない。本人はそれをどう感じているのかを聞きたかったんだ。
彼にとっては昨季、オールスター出場がひとつの目標だったようだ。「それをファン投票1位でクリアしたことが大きかった。そこから目標が大きくなっていった」と話していたけど、さすがに日本代表入りまでは想像できなかったようだね。
今キャンプでもWBC球で投球しているけど、最初は力みが見えた。本人もリリース時の最後の押し出しがもうひとつだったようだ。「慣れていくしかない」とは言っていたけど、フォークも含めて、ブルペンでは日を追うごとに良くなっている印象を受ける。
阪神にとっては、WBCから帰ってきてからの湯浅がどうなるかが大事。ただ、滑りやすい球から、いつもの球に戻る方がはるかにスムーズ。引っかかりがある方が、投手は安心感があるからね。
湯浅のような存在は、他の若手にとって大きい。「俺もやれるんじゃないか」って刺激になるからね。そういう意味でも、今季もしっかり結果を出してほしいものだ。