阪神・岡田監督 コーチ陣に苦言連発 助っ人連弾もシート打撃「やる必要性あるのか」
「阪神春季キャンプ」(7日、宜野座)
阪神の岡田彰布監督(65)が7日、コーチ陣に苦言を連発した。春季キャンプ初の実戦形式となるシート打撃が行われたが「本当はやるつもりはなかった」と明かし、「この時期にやる必要性があるのか」と不満を隠さなかった。走塁や1、2軍の選手入れ替えなど“岡田の考え”が浸透していないことに強いいら立ちを見せた。
前日の雨が上がり、晴れ渡った宜野座の空に2本のアーチがかかったが、岡田監督の表情まで晴れやかになることはなかった。ノイジー、ミエセスの2者連続本塁打に「打たないより打った方がいいに決まっている」と評価しつつも、「まだ2月やで。打った打たんとか何にも関係ない」と素っ気なかった。
「シートなんかやるつもりなかったよ。ピッチャーとバッターの対戦になるからな」。指揮官は練習後に明かした。結果への一喜一憂が選手に及ぼす悪影響を憂えた。シート打撃実施は練習メニューを一任しているコーチ陣からの申し出だったといい「この時期にやる必要性があるのか」と苦言を呈した。
コーチ陣への注文は続く。桐敷から本塁打を放った新助っ人2人が、当初は打ちづらい横手投げの岡留と対戦予定だったことにも納得いかなかった。「いきなりサイドのピッチャー打たすとか…俺らは選手をつぶしたらあかんやん」と配慮のなさを指摘。被弾した桐敷に対しても「フォローせなあかん。そういうことやんかチームやから」と親心を見せた。
本塁で走者を刺したノイジーと木浪の中継プレーにも「サードランナー止めたやんか、それから走っているやんか」と三塁ベースコーチの判断を切り捨てた。
1、2軍の選手入れ替えについても不満は止まらない。「(コーチから)まだ待ってくださいって言われたよ。待てへんけどな。そういう活性化がないと」。今季から2軍が同じ沖縄でキャンプを行う利点を生かせないことにも、いら立ちを隠せなかった。
春季キャンプは第2クールを終え、休日を挟んで9日から第3クールに突入する。“岡田の考え”がチーム全体に浸透するには、まだまだ時間がかかりそうだ。