阪神“鳥谷塾”開講 名手の“鳥セツ”初日から熱血指導90分 627本のノックの嵐

 小幡、中野、木浪の前で、ゴロ処理のお手本を見せる鳥谷臨時コーチ(撮影・高部洋祐)
 鳥谷臨時コーチ(左から2人目)の指導を受ける中野(左端)と小幡(右から2人目)、木浪(右端)=撮影・中田匡峻
 小幡(手前)と木浪(右)を指導する鳥谷臨時コーチ(撮影・高部洋祐)
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 「阪神春季キャンプ」(9日、宜野座)

 元阪神の鳥谷敬氏(41)が9日、臨時コーチとして招かれ、遊撃の定位置を争う小幡と木浪、遊撃から二塁にコンバートされた中野に対して守備指導を行った。岡田監督や杉山オーナーが見守る中、90分間に及んだ“鳥谷塾”で、3人には627本のノックの嵐。鳥谷氏も合間に25本のノックを受けて手本を示すなど、後継者育成に熱がこもった。

 現役時代はクールが代名詞だった鳥谷氏が、熱血指導でイズムを伝えた。シート打撃後のサブグラウンド、個別練習に指名されたのは小幡、木浪、中野の二遊間を担う3人。2021年の引退後、初めてタテジマの後輩を直接コーチングした。

 臨時コーチ承諾の経緯を、「岡田さんからは『もう来るだけでいい』と言われたんですけど」とおどけ節で説明。遊撃を中心に通算2243試合出場のレジェンドが、経験をもとに最も伝えたかったのが、「どういう捕り方がいいとかダメとかではなく、いろんなバリエーションを持ってほしいということ」だった。

 現役の頃に記念品でもらったというデニムの特製グラブを、左手にはめての実践指導。ステップの踏み方から、打球に対するグラブの入れ方、二塁送球の角度の作り方など、さまざまな状況を想定した上で細かく教えた。実際に捕球からの送球を見せると、すぐさま3人そろいリプレイした。

 二遊間トリオに浴びせられたノックは、実に627本。送球も一塁と二塁へ、2パターンをこなした。水分補給に5分間だけ休憩を挟んだ、濃密な90分間。鳥谷氏自身も25本のノックを受けて、「『こういうパターンありますよ』と提示して、使い方は本人たちが考えること。伝えることはできたと思います」と責務を全うした。

 エラー数がクローズアップされることが多い虎の守りについて、「マスコミが数をカウントしてるだけ。そんなに意識をする必要はない」とフォロー。「二遊間の仕事としては、どれだけダブルプレーを取れるかが重要。技術を高くした中で連携をとって、ゲッツーが成立するので。そういうものが増えてくれば」。“鳥谷塾”の教えは必ずや鉄壁への指針となる。

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