【岡義朗氏の眼】阪神守備練習で見えた岡田イズム 浸透しつつある守り勝つ野球

 投内連係の様子を見守る岡田監督(左)=撮影・立川洋一郎
 後逸した後、素早く本塁へ送球する藤田(右)
 一、二塁間のゴロをさばき二塁へ送球する大山
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 「阪神春季キャンプ」(20日、宜野座)

 広島、阪神などでコーチを務めたデイリースポーツ評論家の岡義朗氏(69)が20日、阪神の宜野座キャンプをチェックし、岡田監督が目指す守り勝つ野球が浸透していることを感じ取った。投内連係では18日の練習試合・DeNA戦で併殺を取り損ねて同点につながったプレーを再確認。走者が三塁時に捕手が後逸し、投手がカバーに入るプレーも確認した。シートノックでは基本が徹底して続けており、記録に残らないミスが減少する可能性を指摘した。

  ◇  ◇

 怒鳴り声はなくても試合と同じような緊張感、雰囲気を感じる守備練習だった。

 投内連係では18日の練習試合・DeNA戦でのミスを踏まえ、確認作業に時間を費やした。同戦は2点リードの九回無死一、二塁で森の一ゴロで併殺を奪えず、一塁走者が残って2死後の2点二塁打で同点を許した。

 この日も同様にベースカバーに走った才木と一塁・板山の呼吸が合わない場面があった。すると、一ゴロで併殺を狙う際、遊撃からの送球を一塁手と投手のどちらが入るかという確認を繰り返した。基本は野手優先となるが、さまざまなケースがある。早めに問題に取り組むことで選手の意識も変わってくる。

 投内連係の最後には珍しい練習も行われた。走者を三塁に置いた場面で、投球を後逸した捕手がボールを処理し、本塁へカバーに入った投手へ送球。投手はコリジョンルールを想定した上でのタッチを行っていた。この日以外にも今キャンプでは行われているが、今しかできないし、意味がある練習だった。

 シートノックでは外野手が必ずカットへ素早く正確に、速い送球を繰り返していた。ボールが高く浮かないため、相手からすると進塁しにくくなる。

 スライディングへのタッチは、タッチプレーとなるところの上で送球を捕球し、そのままグラブを落として素早いタッチができていた。送球を捕球しにいってしまうとタッチまで距離ができるが、無駄のない動きだった。

 これらのプレーはミスしても失策として記録には表れないことが多いが、起きてしまうと無駄な失点につながるケースがある。記録に表れないミスは排除するという高い意識を感じた。

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