阪神・井上が野手MVP 実戦3発、岡田監督指名 21歳大砲ブレークへ「自信になる」

 「阪神春季キャンプ」(27日、宜野座)

 阪神が27日、1軍宜野座キャンプを打ち上げた。岡田彰布監督(65)から野手MVPに指名されたのが、プロ4年目の井上広大外野手(21)だ。対外試合3発などでアピールを続けており、「誰よりも練習するという気持ちでキャンプに入ってきた。成果が結果として出た」と誇らしげ。開幕まで1カ月。最大限のプレーを見せて、初の定位置をつかみ取ることを誓った。

 キャンプを締めくくるチーム最後の練習は、評価急上昇中の井上とドラフト1位の森下、虎の未来を担う若手コンビが並んでの、夢を感じさせる“フリー打撃合戦”だった。井上は58スイングで6本の柵越え。ラストは左翼方向への連発で、宜野座での鍛錬の終幕を飾った。

 岡田監督からのMVP選出を伝え聞くと、「驚いたというか、森下さんだと思っていたので…」と恐縮。外野定位置を争う中、若き大砲としての魅力を存分に発揮したとあって、「選んでいただける何かを残せたというのは、自分にとっても自信になる」と力強くうなずいた。

 キャンプ中盤からは打ちにくい球への対策を、上半身のしなりで打つイメージを抱いて、水口打撃コーチと取り組んできた。「手が速く出てきたりする」と効果を実感。対外試合での3発へとつなげた。26日・日本ハム戦では課題だった直球をスタンドへ運び、指揮官も「一皮むけたというかね。右の長距離砲というか、そういう形でずっとやって来たと思うんやけど、やっと何かつかんだというか」と成長を認める。

 “覚醒の瞬間”は自覚している。23日・練習試合中日戦、大野雄との対戦だ。「2球目にツーシームを待っていたんですけど、(2球続けて)同じコースに来て、パッと手が出て、その時にこの感覚かもしれないなという感じで」。リーグ屈指の左腕との対戦から、レギュラーへの道を切り開くような大きな収穫を得た。

 「すごく充実したキャンプになりましたし、課題も出たり、本当に自分にとってはいい1カ月だった」と満足げに振り返った井上。両翼争いは依然として、森下、板山、ミエセスといったライバルがひしめき合っている。ホームグラウンドに戻って過ごす、追い込みのためのさらなる1カ月。南国での覚えを胸に刻んで、「結果とアピールの二つが大事だと思うので、自分のできるプレーを最大限に出してやっていければ」と開幕スタメンに照準を定めた。

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