阪神・大山“Mr.タイガース”へ 明かしたリーダー論 プレーも食事面も鳥谷さん理想

 デイリースポーツ評論家・狩野氏(左)とリラックスした表情でポーズをとる大山(撮影・西岡正)
 守備練習で鳥谷臨時コーチ(右)の助言を受けながら捕球する
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 阪神・大山悠輔内野手(28)がデイリースポーツ評論家・狩野恵輔氏(40)と対談した。岡田新監督から「4番・一塁」での起用を明言されて臨む7年目。主砲は18年ぶりのリーグ優勝へリーダーとしての自覚を明かし、狩野氏はプレーと姿勢で“ミスタータイガース級”の活躍を期待した。さらに鳥谷臨時コーチから学んだこと、勝利打点へのこだわり、一塁守備への意識など考えを語り尽くした。

  ◇  ◇

 狩野恵輔氏(以下、狩野)「キャンプは順調だったかな?」

 大山悠輔(以下、大山)「まずケガがないのが一番ですね」

 狩野「俺からすると大山選手はチームのことを考えていてすごい。若い選手もどんどん多くなってきて、責任のある4番というポジションだし。若手に対する助言や対応は考えながらやっている?」

 大山「アドバイスっていうより距離を近くするというか、野球以外の話もして普段からいい意味で近く、しゃべりやすく。ある程度の礼儀だったりは、ちゃんとやってきている人ばかりなので、そこは心配していないので。そういう意味で友達感覚みたいな感じにすることによって話しやすくなると思うので。そういったところは心がけています。年下の選手に好きなようにやってもらいたいので」

 (続けて)

 「僕が若い時に好きなようにやらせてもらったように。福留さん、糸井さん、鳥谷さんや、そういう方たちがやりやすいようにしてくれたので。今度は僕がそういう立場になりたいなと思います」

 狩野「チームは2005年からアレせずに18年か。とうとう1985年から(2003年まで)優勝していないのと同じ年数になって。知ってた?」

 大山「はい、聞いています」

 狩野「優勝するためにしなきゃいけない大山選手の仕事って何だと思ってる?」

 大山「まずは自分がしっかりやること。しっかりやることで、年下の選手が好きなようにやれると思うので。チームに良い流れを持ってこられるように、とは思っていますね」

 狩野「トリさん(鳥谷氏)タイプだもんな、大山選手は。多くを語らず」

 大山「そうですね。話してっていうタイプではないんですけど」

 狩野「全力疾走とか、しなくちゃいけないことっていうのは見せていきたいもんね」

 大山「全力疾走もそうですけど、僕の中では(相手が)エラーしたら次の塁へっていう気持ちもあるんですけど、トレーニングという部分でもあるんで。シーズンが始まったらダッシュする機会ってなかなかないんで」

 狩野「それ、トリさんも同じこと言ってたよ。(守備位置まで)ダッシュして往復で2本、九回までに18本できるやんって。それだけで1年間ですごい数になるから、ダッシュできないのでしておきますって。それと同じ考えってことだよね」

 大山「打ったら全力で。それでも1日4回になるので。キレという部分でも大事だと思うんで、続けていきたいなと思います」

 狩野「似てきたな、トリさんに。ずっと試合に出たいもんね」

 大山「結果を残していてもケガしたら試合に出られないので。長く出続けるには体もですけど、結果も出さないといけないので。そういう選手になれるようにやりたいですね」

 狩野「ある意味全て経験しているもんね。トリさんと比べたらあれだけど、トリさんは2軍がなかった。ケガもそんなにない。大山選手は2軍もケガも経験している。新しいミスタータイガースになってくれそう。言っていくよ、俺は(笑)。拒否んなよ(笑)」

 (続けて)

 「キャンプには鳥谷臨時コーチとして来ていたね。まず守備ではどんなことを教えてもらった?」

 大山「とにかく脱力ですね。脱力というのを教えてもらって、いかに今まで力んでやっていたのかがすごく分かりました。自分ではリラックス、リラックスと言い聞かせているつもりでもどれだけ力が入っていたのか、と改めて感じた時間だったので。一年間、試合をやる中で無駄な力みは疲労にもつながりますし、絶対よくない結果になっていくと思うので。一年間と考えた時に脱力というのは、守備だけじゃなくて普段の生活から大事なことだと思いましたね」

 狩野「普段の生活でいうと、食事面では『こうした方がいいよ』というアドバイスはもらったかな?」

 大山「鳥谷さんが現役時代に採っていた栄養素だったり、『(僕は)魚系だったりを採っています』という話をしたんですけど、『食べられる限度があるからサプリメントなんかで補った方がいいんじゃないか』というアドバイスをもらいました。鳥谷さんはナイター(の翌日が)デーの時に、夜は食べない時もあったと聞いたんですよ。一番は胃に負担をかけるのが良くないって。胃とか腸とか」

 狩野「俺らは食べたらいいと思うもんね」

 大山「そうですね。食べないといけないかなというのがずっとあったので。どれだけ負担をかけないかというのを教えてもらって、そういうやり方もあるんだと発見というか」

 狩野「有意義な時間になったんだね」

 大山「今年一年やってみようかなと思いましたし、自分の体をどれだけ知れるのかということが大事なんだなと思いました。結局、継続することの大切さだと思うので。まずは継続していく中で自分にあったモノがあると思いますし、そういうものを見つけていきたいと思います」

 狩野「年が近いっていうのもあるけど、梅野選手、大山選手、近本選手、青柳投手。ここらへんでタイガースを盛り上げてほしいね。一昔前の巨人なら阿部さんが主で、阿部さんが優勝させたということがあった。そういう意味でも、(大山選手らに)主でアレしてほしいね。アレした時はインタビュアーでアレしたいな」

 ◆大山 悠輔(おおやま・ゆうすけ)1994年12月19日生まれ、28歳。茨城県出身。181センチ、92キロ。右投げ右打ち。内野手。背番号3。今季推定年俸1億3000万円。つくば秀英から白鷗大を経て、16年度ドラフト1位で阪神入団。プロ1年目の17年6月23日・広島戦(マツダ)でプロ初出場(代打)。

 ◆狩野 恵輔(かのう・けいすけ)1982年12月17日生まれ、40歳。群馬県出身。現役時代は右投げ右打ちの捕手・外野手。前橋工から2000年度ドラフト3位で阪神入団。04年9月22日・広島戦(広島)でプロ初出場(代打)。07年4月20日・巨人戦(甲子園)でプロ初安打がサヨナラ安打。17年現役引退。通算成績は402試合、200安打、18本塁打、91打点、打率.255。18年からデイリースポーツ評論家。

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