阪神・井上 完璧豪弾!ブレークGO砲チーム最多10戦4発 岡田監督も「ビックリ」の長打力
「オープン戦、阪神2-7オリックス」(5日、甲子園球場)
圧巻の弾道で猛アピールだ!!阪神・井上広大外野手(21)が2023年のチーム甲子園1号となるオープン戦2号2ランを放った。外野のレギュラーを狙う高卒4年目の大砲は、今年の実戦で早くもチーム最多の4本塁打目。チームは3連敗で岡田監督の甲子園初勝利は持ち越しとなったが、若虎の活躍に聖地が沸いた。
プロ4年目の大ブレークへの号砲だ。外野定位置争いまっただ中の井上が、敵軍ドラ1から完璧な一撃。2月15日の楽天との対外試合初戦から早くも4発を積み重ね、チームの“2023甲子園第1号”をマークした。
「7番・左翼」でスタメン出場し四回の第2打席、佐藤輝を二塁に置いての場面。150キロ超えを連発していたドラフト1位・曽谷(白鷗大)と相対した。2球で追い込まれるも、粘ってカウント3-2としてからが“真の勝負”だった。
「フルカウントからは繊細に」-。キャンプ中、今岡打撃コーチからアドバイスを受けた。「それを自分は大切にしています」という井上。「その時の自分に対する配球とかも見て、3-2は何とか頑張ろうという感じで、ボール球は振らないように」と胸に刻みバットを振り抜き、7球目の149キロ直球を左翼スタンドへ運んだ。
打った瞬間に確信の一発は、飛距離125メートルで打球速度は177キロを記録。データが公開された21年以降では、ロハスの178キロに次ぎ、佐藤輝、ロドリゲスと並ぶ歴代2位タイの豪快弾となった。
前日から声出し応援が解禁となった聖地でダイヤモンド一周。「(プロに)入ってこの大声援の中でやれることがなかったので、温かいご声援をいただいて本当にうれしく思います」。履正社高時代の19年8月、夏の甲子園決勝でも本塁打を放っているが、「フラッシュバック?ないです」と照れ笑いを浮かべた。
2月26日の日本ハム戦(名護)に続いて、課題だった直球を捉えてのアーチ。岡田監督はグータッチでベンチに迎えて、「沖縄も最後は真っすぐだったしなあ。自分の中では、何かつかんだものがあるんちゃうんかなあ」と改めて評価した。「ビックリしたよ、うん。打った瞬間に。打球がなあ」と天性の長打力を褒めたたえた。
6日には侍ジャパンとの対戦を控えるが、井上は「日本を代表する選手たちしかいない。見て、自分で何かを感じて、引き出しにできれば」と目を輝かせた。3・31開幕戦までに若き大砲が成長する時間は、まだまだ残されている。