阪神・才木 大谷効果!被弾のフォーク改良「すごい手応え」 3回0封!開幕3戦目へ上々
「オープン戦、阪神5-3巨人」(12日、甲子園球場)
“日曜日の男”は仕上がり順調だ。阪神・才木浩人投手(24)が中5日で先発して3回1安打無失点の好投を見せた。6日の日本代表戦(京セラ)で大谷に被弾した後に改良したフォークを交えて3奪三振。今年初対戦となった巨人打線を封じ込めた。開幕3戦目の4月2日・DeNA戦(京セラ)での先発が決定的な右腕が、今年の聖地初登板で上々の仕上がりを示した。
当然のように9つのアウトを重ね、平然とした顔でマウンドを降りた。伝統の一戦で漂う特別な雰囲気でさえも、全く意に介さない。それ以上にスーパースターとの対戦から得た経験を基にした“実験”に夢中になっていた。
「フォークを今ちょっといじってるところで。今日投げた感じだとすごい手応えを感じました」
6日・日本代表戦は4回4安打4失点。大谷には低めのフォークをすくい上げられて中越え3ランを被弾した。「大谷さんに打たれてからちょっと球速を上げたいなと思っていた」。スプリットのように球速を上げるべく、中5日の間に“メス”を入れたフォークを宿敵相手に試した。
初回先頭のオコエ、二回先頭の丸をともに低めフォークで空振り三振。初回1死一塁では低目の同球種で中田を遊ゴロ併殺打に仕留めた。空振りを3回奪い、「自分の理想に近づいていた」と想像以上の成果を得た。
30球中7球を投じ、最速は139キロ。これまでは大半が130台前半だった。「145キロくらいで投げられたらいい」とさらなる高速化を理想に掲げる。新外国人・ビーズリーにも教えを請いながら試行錯誤を実施。今オフから課題としていたスライダー回転してしまうクセの修正も継続し、伝家の宝刀を研ぎ澄ましていく。
ちょうど3週間後、4月2日の開幕3戦目・DeNA戦(京セラ)での先発が決定的となっている。二、三回は三者凡退に抑え、3回1安打無失点と危なげない投球を披露した右腕を岡田監督も高評価。「逆算して先発ローテーションに入れるピッチャー。いいところを見せてくれている」と順調な仕上がりっぷりに笑みを浮かべた。
「今年は中6(日)で1年間しっかり回れるように。しっかり投げられたら良い成績はついてくると思う」と才木。大谷から浴びた本塁打が今季の“成長促進剤”。背番号35の進化は開幕以降も止まらない。
◆才木、大谷に“驚弾”被弾 3月6日、日本代表との強化試合(京セラドーム大阪)に先発。三回2死一、二塁から打席に迎えた大谷へ投じたフォークに対し片膝を突きながらバックスクリーン右へ3ランを放り込まれた。ただ初回の対戦ではオール直球勝負。追い込んでからの4球目だった154キロ直球で空振り三振に封じた。