【井川慶氏の眼】阪神・才木 自分のペースで圧倒 全体的に素晴らしい内容
「オープン戦、阪神5-3巨人」(12日、甲子園球場)
阪神・才木浩人投手(24)が中5日で先発して3回1安打無失点の好投を見せた。デイリースポーツ評論家の井川慶氏(43)は、自身の経験も踏まえ「いい調整ができている」と感じ取った。
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才木は有利なカウントをつくって、自分のペースで圧倒できていた。吉川に許した安打は内角へのスライダーで、打たれたとはいえ狙ったところに投げられた一球だったはず。フォークも含めて、全体的に素晴らしい内容だった。
前回の日本代表戦での投球も見ていたが、ボール自体のキレや変化球の落差は良かった。大谷に本塁打とされたフォークも高さは悪くなかったと思うし、あくまで強化試合での結果だ。
私は現役時代、オープン戦では、本番を想定していた開幕前最後の登板を除き、打たれてもいいと思って投げていた。逆にこの日の才木のように圧倒して抑えるようなことがあると、不安に感じるぐらいだった。
打たれることでボールの状態の把握や、打者に対する感覚的な部分の確認もできて、課題も見つかるので前向きに考えていた。才木も日本代表戦で感じたことを生かせたのであれば、いい調整ができているということだと思う。