阪神・西勇 うまく使えた“荒れ球”岡田の教え効果テキメン 岡田監督「良かった」
「オープン戦、西武2-1阪神」(21日、ベルーナドーム)
“岡田の教え”を実践し、結果で応えた。阪神・西勇輝投手(32)が5回1安打無失点の好投。5回5失点だった前回の14日・DeNA戦で降板後に受けた「もうちょっとインコースとか、高めとか。いろんなとこを投げた方が良いんちゃうかな」という助言を、すぐさま取り入れた。
配球を意識して上がったという中6日のマウンド。「あまりにもコントロールがええという印象を相手は持っとる」と指摘されたことも念頭に、長所を“逆手”に取る投球術を繰り出した。初回2死一塁から元同僚の陽川を迎えると、アウトコースへのボール球で投ゴロに。五回には先頭の鈴木を追い込むと、高さがボール気味だったインハイ直球で右飛に打ち取った。
岡田監督からのアドバイスを「うまく使いました」と充実の表情で振り返った西勇。“荒れ球テイスト”も盛りこんだ68球に「シーズンに入るにあたって、いいデータを他のチームに与えられたんじゃないかな。自分自身もこの投げ方に対して全く違和感なかった」と確かな自信をつかんだ。指揮官も「良かったよ。今日は。ピッチャーは抑えてくれた方が安心するよ、はっきり言うてな。今の時期は」とニンマリだ。
シーズンまでに残す登板はあと一度だけ。「確認はもう大丈夫。公式戦に入る前の最後の1試合なので、気持ち良く、いいイメージで自分の好きなように投げていければ」。不安要素を全て取り除いた背番号16が、心身共に最高のコンディションで本気の戦いへと突入する。