阪神・近本の奥深さ「答え」を探す過程、時間を何よりも楽しみに
阪神の近本光司外野手(28)が27日までにデイリースポーツのインタビューに応じ、今季の目標として「言うまでもない」と“アレ”を宣言した。5年目の開幕を迎える選手会長は自身初となる優勝への思いや打撃についての持論などを語り尽くした。
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近本とじっくり向かい合うのは初めてだった。こちらの問いかけに対して、時には自問自答するように考えを巡らせ、丁寧に、注意深く選んだ言葉を発していた。
簡潔な答えはなかなか返ってこない。インタビューを終えた後、印象的な言葉を残した。
「答えのない方がいいです」
例えば新聞では「見出し」という「答え」を求めるが、近本はそういった単純明快さを欲していない。「答え」を探す過程、思索にふける時間を、何よりも楽しみに感じているようだった。
「答え」=「結果」を問われる世界に身を置きながら、「答え」だけを求めない。一方で、日々の研さんは明快な「答え」を導くためのものでもある。近本との対話は奥深く、その深淵(しんえん)に引き込まれていった。(デイリースポーツ阪神担当・山本直弘)