蓮の活躍見るたびに刺激「僕も頑張ろう」【阪神ドラ6富田の兄・至温さん手記】

 力投する富田
 大垣商時代の兄・至温さん(右)と富田(家族提供)
2枚

 「阪神6-5DeNA」(1日、京セラドーム大阪)

 阪神ドラフト6位・富田蓮投手(21)=三菱自動車岡崎=が見事にプロ初登板初勝利を挙げた。大垣商、名城大卒業後、現在も岐阜日野自動車で、社会人軟式野球を続ける兄・至温(しおん)さん(23)から祝福の手記が届いた。

  ◇  ◇

 蓮へ

 初勝利おめでとう!投げる試合はいつも家族で見てるよ。「大丈夫かな」ってドキドキするし、心配になるけど、蓮らしいピッチングができてるんじゃないかなと思ってます。

 蓮は小さい時、本当に危なっかしくて目が離せなかった。少年野球の練習に行く時、自転車でカーブミラーに突っ込んだのは今でも覚えてます(笑)。幼稚園の時は滑り台で腕を骨折したこともあったね。小学校から帰ったら蓮がギプスしてたからびっくりしたよ。

 そう思うと、今はしっかりしたなと感心してる。でも、2人でいる時は昔と変わらず、ぼけーっと気を抜いた感じ。だからインタビューでハキハキ答えているのを見るとちょっと違和感がある(笑)。

 蓮とは2人でご飯に行ったり、誕生日プレゼントを交換したり、友達みたいな感じだよね。「こんなことあったよな」って懐かしい話とか、しょうもない話でケラケラ笑って。誕生日に蓮からもらった靴とかサングラスとか、今でも大事に使ってるよ。

 蓮とは2歳差だから一緒のチームで野球することはほとんどなかったけど、よく家の前の道路でキャッチボールはしてたよね。僕の方が先に野球を始めたから、やった方がいいこととかはなるべく伝えるようにしてた。聞いてたかわかんないけど…(笑)。変化球の握りとか投げ方もよく教えてたよね。

 そんな蓮がプロに入って、一番印象的だったのが、招待してもらって家族で応援しに行った侍ジャパンとの壮行試合。こないだまで社会人だったのに、あんなに大きな舞台で投げられて本当にすごいなと、実感が湧かなかった。大谷選手とかトップレベルの選手と対戦できていい経験になったよね。今後につながればいいなと思ってます。

 蓮の活躍を見るたびに「僕も頑張ろう」とモチベーションが上がるし、すごく刺激を受けている。今まで先発をやってきたから、中継ぎは調整とか難しいと思うけど、まずは与えられたポジションで頑張ってほしい。結果が求められる世界だと思う。一試合一試合、後悔なく、そしてけがせずに一年間投げ切れることを願ってます。また試合も応援に行くね!

    兄ちゃんより

 ◆富田 蓮(とみだ・れん)2001年9月6日生まれ、21歳。岐阜県出身。174センチ、78キロ。左投げ左打ち。投手。大垣商、三菱自動車岡崎を経て22年度ドラフト6位で阪神入団。23年オープン戦は7試合で2勝、防御率0.96の好成績で開幕1軍をつかんだ。

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