阪神・糸原 奇跡の口火は「俺しかおらん」 土壇場での代打Hでドラマ演出

 延長12回、近本のサヨナラ打で生還する糸原
 12回、代打の糸原は右前打を放つ(撮影・山口登)
 12回、右前打を放つ糸原(撮影・中田匡峻)
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 「阪神6-5DeNA」(1日、京セラドーム大阪)

 阪神・糸原健斗内野手(30)の執念がドラマを演出した。延長十二回2死と、あとアウト1つで引き分けとなる場面に代打で登場。右前打を放ち、劇的サヨナラ勝利の起点となった。「最後の打者になりたくなかった」と意地の一打。今季は左の代打として期待される中、“仕事人”としての役割を全うした。

 引き分け寸前までもつれ込み、終盤は決死の総力戦。ベンチの野手は長坂しか残っておらず、岡田監督の選択肢も一つしかなかった。「残り俺しかおらんでしょ」と覚悟はできていた背番号33。「僕が出たらなんとかしてくれると思っていたんで、いいところに飛んでくれてよかったです」と頬を緩めた。

 「全員野球でチーム一丸となって取れた1勝。明日も勝って(3連戦)3つとれるように」。劇勝の余韻に浸ることなく、次なる出番を見据えた。

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