七回完全投球の阪神先発・村上に代打 直後八回に岡本和のソロで初勝利も消える

 8回、代打を告げられてベンチで苦笑いの村上(撮影・堀内翔)
 8回、投手交代を告げる岡田(撮影・堀内翔)
 6回、メンデスを二ゴロに打ち取り、好守を見せた中野(左)とタッチを交わす村上(撮影・高部洋祐)
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 「巨人-阪神」(12日、東京ドーム)

 まさかの決断だった。2年ぶりの先発でプロ初勝利を狙う阪神先発の村上が七回までパーフェクト投球を続けながら、八回の打席で原口に代打を送られた。交代が告げられた瞬間、左翼席に陣取る虎党応援団からは「えっ~!」と特大ブーイングが起こった。

 村上は初回を三者凡退で立ち上がると、二回には智弁学園の2学年先輩にあたる巨人・岡本和を打席に迎えた。カウント2-2と追い込み、最後は渾身(こんしん)の148キロ直球で空振り三振を奪った。2度目の対戦となった五回の打席もカウント3-2まで粘られたが、二邪飛に打ち取った。

 九回まで完全投球を続ければ、阪神史上初の快挙となったが、交代で実現できなかった。代打・原口は二直に倒れた。村上は七回まで84球を投じ、一人の走者も許さない完璧な内容を続けていたが、岡田監督が交代を決断した。

 さらに八回から登板した石井が先頭の岡本和に被弾して、今季初失点。村上のプロ初勝利まで消えてしまった。

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