阪神・村上 初完封初勝利は努力の証 青柳の金言徹底!回転数アップで直球精度格段に向上 スローカーブも「めちゃくちゃ有効」

 最近の試合で活躍した選手を深掘りする新企画「A.R.E.で賞」(不定期掲載)。今回は22日・中日戦(バンテリン)でプロ初完封初勝利を飾った阪神・村上頌樹投手(24)だ。同戦には、昨季1軍登板なしからはい上がった、3年目右腕の努力の証がつまっていた。

 村上の真骨頂にして新境地だ。最大の武器を磨いたことが今季、結実している。

 「つながったらキツかったと思うんですけど、一人一人というふうにいけた」

 22日・中日戦でポイントに挙げた八回。先頭・福永に中前打を許したが、続く細川には2ストライクから坂本が要求した高めに145キロ直球を投じ、空振り三振を奪った。「サインが出た時、いけるなと思った」と自信を持って投じた1球だ。

 坂本は「次の球を生かすために高めを見せたかった。ボールになっても、次の球を決め球に変えていける」と意図を説明。「(高め要求に)怖さはないです。しっかり投げてくれるから、つり球になるし、振ってくれたらボールなので打つのは難しい」と右腕の質の高い直球が可能にした配球だと明かした。

 昨秋から、生命線である直球の精度向上に原点回帰。1月の自主トレでは、弟子入りした青柳から説かれた「足を着いてから投げる」意識を徹底し、「今はフォームのタイミングが合っている」と最適な形を発見した。感覚を維持するため、キャッチボールはタイミングを意識。体幹や瞬発力を鍛える目的で行っていたメディシンボールを使ったトレーニングは、体の連動性を高める内容に変えた。

 プロの平均で2200前後とされる、直球の1分間の回転数は2400~2500と昨季から100以上増え、制球力も格段に向上。それに伴い、変化球もより一層生きるようになった。特にスローカーブは「目線をはずせて、球速差も出てめちゃくちゃ有効」と手応えを明かす。

 次なる目標はローテ定着だ。「まだ信頼というところまでは、つかめていないと思う。チームが勝てる投球がしたいですし、チームが勝っていけば、定着できるんじゃないかなと」。今をピークにするつもりはない。1軍に欠かせぬ戦力となるべく、さらなる進化を続ける。

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